リプロネクストでは、2020年度より新潟県小千谷市の観光プロモーション向けのVRコンテンツを制作しています。
小千谷市のように、観光分野でのVR(バーチャル・リアリティ)の活用は年々増加傾向にあり、新たなプロモーションの手段として注目されています。
新型コロナウイルス感染症の影響で非対面でのプロモーションが増えたことも、この動きを加速させた一因と言えるでしょう。
そこで、この記事では小千谷市の事例と共に観光×VRのメリットや活用方法をご紹介します。
観光産業を盛り上げるには、観光客を引き寄せる地域づくりはもちろんですが、その魅力や雰囲気を届けるプロモーション活動は非常に重要です。
そのプロモーションにおいて主流になっているのが、Webマーケティング。スマートフォンで誰もが気軽に情報を集められるようになった現在、自治体がSNSを活用して情報発信をしたり、YouTubeにプロモーション動画を掲載するのは当たり前となりました。
さらにコロナ禍により移動制限がかかったことで、現地や出張イベントでのプロモーションが困難となり、デジタルツールの活用が加速。VR技術を使ったコンテンツに注目が集まっているのです。
動画とVR動画の大きな違いは”疑似体験”。VRは360度映像の中に入り込み、その場にいるかのような体験ができるので、現地で味わうようなリアルな感動も伝えられ「本物を目で確かめたい」「実際に体験してみたい」という次へのアクションに繋げやすくなるのです。
現在はアフターコロナの誘客やインバウンド需要を見据え、VRを活用してプロモーションを強化している自治体が増えています。
自治体が観光でVRを活用するメリットについて紹介します。
最も大きなメリットは、どこにいても観光地の魅力を疑似体験してもらえるということでしょう。
国内の遠く離れた土地はもちろん、海外にいても同じように体験してもらえるということは、アプローチできるエリアの幅も広がります。
より多くの人に体験型コンテンツとして魅力を届けることができるのは、VRならではの特徴です。
日本の観光地は、四季折々の魅力やイベントをアピールポイントとして打ち出している地域も多いでしょう。
VR・360度映像として季節ごとのレジャーや景色を記録することで、体験の保存ができ、シーズンオフにも観光客にその魅力を届けられます。
美しい桜の景色、一面に広がる銀世界…その瞬間の美しさをいつでも体験してもらえます。
VRコンテンツは、通常では体験できない目線での観光地の魅力も届けられます。
例えばドローンで撮影を行い、上空から大自然を俯瞰した圧巻の映像を届けたり、現地では非公開の歴史的建造物の内部を紹介することも。
VRは”ありのままを表現する”だけでなく、”想像を超える非日常”をアピールポイントにプラスして、興味を引きつけることもできます。
小千谷の観光プロモーション用に制作したVRコンテンツを3つご紹介します。未発表の映像もあり、小千谷市のYouTubeチャンネルやTwitterにて順次公開される予定です!
冬の景観の美しさを届けるVR映像では、冒頭に広がる空撮からの360度雪景色が、小千谷市が豪雪地帯であることを物語っています。
その後、街並みを歩く様子やスノートレインに乗ったスピード感のある映像など、異なる視点を一本のコンテンツに凝縮することで、冬の小千谷の楽しみ方のバリエーションを届けています。
「冬に遊びに行ったら、こんな景色が待っているんだ」と期待感の膨らむコンテンツです。
こちらは、小千谷市の冬の人気イベント「風船一揆」で気球の試乗気分が味わえるVRコンテンツです。新型コロナウイルスの影響で現地でのイベントは中止が続いていましたが、VRであればいつでも疑似体験ができます。
気球が上空へと上がっていくにつれ、徐々に目線も高くなっていくのがリアルです。
見上げると気球の内部や青空が見え、足元には雪景色が広がるので、視点を動かしながら楽しめます。
「牛の角突き」は江戸時代から歴史が続き、小千谷の伝統行事として国指定重要無形民俗文化財に登録されています。
このVR動画では、勢子と呼ばれる男性の頭に360度カメラを取り付けて撮影し、通常の観戦では見ることのできない距離感で闘牛シーンを見ることができます。興奮した牛に突き飛ばされる臨場感たっぷりのシーンも!
現地さながらの掛け声をBGMに、リアルな牛の「ケンカ」が目の前で繰り広げられる迫力のコンテンツです。
VRコンテンツは、VRゴーグルを使って視聴してもらうことで、より臨場感のある映像を印象付けます。
小千谷市では、おぢやイメージキャラクター「よし太くん」をデザインしたノベルティ用VRゴーグルを制作しました。
段ボール製のVRゴーグルは持ち運びや組み立てが簡単で、スマートフォンさえあればVR体験ができるので、ノベルティやグッズとして観光PRに活用いただいています。
実際に、下記のようなシーンでご活用をいただきました。
東京にある「TOKYO TORCH Park」には、小千谷で育った「錦鯉」が悠々と泳ぐ錦鯉鑑賞池があります。
そんな「TOKYO TORCH Park」で開催された小千谷市のPRイベントで、来場者ノベルティとしてVRゴーグルが配布されました。
来場者の方々はお土産として持ち帰ったり、その場でスマートフォンを使って、VRゴーグルを通して映像を楽しんでいました。
小千谷のイメージキャラクター「よし太」Twitterアカウントの認知向上と、YouTubeチャンネルへの流入増加を目的に、Twitterプレゼントキャンペーンを実施。オリジナルVRゴーグル100個をプレゼントしています。
こちらは配信予測を大きく上回るエンゲージメントを獲得し、VRコンテンツとVRゴーグルを通じて小千谷の魅力に触れていただくきっかけ作りができました。
観光産業において、コロナ禍での非対面プロモーションの突破口としてのVRコンテンツの需要が高まっており、今後もWebを活用した発信が主流になって行く中で、活用の幅は広がっていくことでしょう。
臨場感とともに観光疑似体験が届けられるツールとして、他地域との差別化を図ることもできます。
リプロネクストでは今後も観光×VRの可能性を広げ、観光産業の課題解決に取り組んでまいります!