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文章を書く人は、どんなことを考えて書いてるの?【河合の頭の中をさらけ出します!】

こんにちは。リプロネクストメディア担当河合です。
今回は、「文章を書く人は、どんなことを考えて書いているの?」ということで、文章を書いている時の河合の頭の中をさらけ出しちゃいます!!

 

文章って、結構奥深くて楽しい。そんな面白さにぜひ触れてみてください。(ほぼ自己流ですが…)

 

■関連記事:伝わる文章って?その要素と構造について考えてみた

 

 

 

題材は…「インタビュー記事」!

 

私がどんなことを考えながら書いていたかを伝えるためには、実際に完成している例が必要だと思います。今回は2020年8月12日にアップしたインタビュー記事「にいがた総おどり・アートミックスジャパン岩上寛さんインタビュー【今こそ、新潟の文化を次代へ繋ぎたい】」を題材に、

「にいがた総おどり・アートミックスジャパン岩上寛さんインタビュー【今こそ、新潟の文化を次代へ繋ぎたい】」頭の中をさらけ出していきます!

 

 

実は、この記事は、私のこれまでの取材記事執筆の経験の中で、最も編集が難しかったものなのです。結局ブログ記事としては、結構長くなってしまい…7,700字オーバーの記事となってしまいました。

でも、それだけ思いを込めて書き上げたものなので、ぜひ、頭の中で何が起きていたのかを共有出来たらなと思います。

 

取材前:これまでの記事にないものを

実は、「新潟の文化・芸能に注目して記事を執筆したい」と考えていた時、岩上さんを紹介してくださった方がいました。その方は、にいがた総おどりにずっと関わっていて、岩上さんのことをよく知っていたので事前に様々な事を聴いていました。

 

岩上さんは、「これまでたくさんの取材を受けていた」と、その方から聴いていたのでせっかく自分が書くならば、これまでの記事に無いものを表現したい!と考えていました。そこで…。

・岩上さんのこれまでの歩み、そして今の活動にどうつながっているのかを表現したい。
・コロナ禍、「新潟の文化・芸能」に対していまどう捉え、どう行動を起こしているのか。

 

この2点に注目して記事を執筆することに。
そして取材準備では、あらゆる記事、岩上さんのSNSを閲覧し、記事の大まかなストーリーと取材のストーリーを描きました。

取材中:記事の構成を考えながら必要なことを質問

取材前メモ

なんだか恥ずかしいですが…取材前のメモを紹介します

取材中、完成記事を想像しながら質問をしていきます。でも、もちろん自分が準備段階でイメージしていたもの通りにはなりません。むしろ、そうならない方がいいかなと思っています。

事前に考えておくことはベースとして必要ではありますが、都度記事の流れをイメージし、頭の中でそれを修正しながら質問をしています。

 

実は、元々はこの記事の大きなトピックとして、「人々が、文化・芸能に触れるということにどんな意味があるのか?」という問いを用意していました。

しかし、取材をしている中で、「岩上さんの想い・見てきた景色」を伝えることによって、文化・芸能の価値をより手触り感を持って、よりリアルに表現できそうと感じました。そこから、取材で深掘る方向性を「岩上さんという”人”」の部分にだんだんとシフトしていきました。

執筆中

今回の執筆はかなり難しいものでした。岩上さんの中にある想いの抽象度が高かったり、岩上さんのこれまでの経験すべてが今の活動につながっていたり…。それを岩上さんが選んだ言葉を活かしつつ、読んでくれた人に伝わるよう、工夫しています。

1.岩上さんの”ことば”を活かしたい!

まず、取材の中で大切にしたいと思ったことは、「岩上さんが選ぶ言葉」です。岩上さんは自分の中にあるものを”ことば”として当てはめた時にどんな言葉が一番しっくりくるのかを考えて、丁寧に言葉を選んでいました。

 

例えば、「届ける」ではなく「手渡す」「実現したいこと」ではなく「叶えたい景色」…。

など、岩上さんがしっくり感じる”ことば”をできるだけそのままに表現したい!と感じました。

でも、岩上さんがお話してくれたことをそのまま記事にしても、インタビューの場に居なかった読み手の方にとっては、そのニュアンスを理解することは難しいです。“ことば”を変えずともわかるように、前後に追加の文章を入れるなど工夫しています。

 

工夫の例

「高校時代に遡るのですが…」や、その下の「ーーーー」は、時間軸を整理するために付け加えました。

2.臨場感を伝える表現とは?

今回の執筆の中で難しかったこと・工夫したことの一つが「どうやって読んでくれる人に”臨場感”を伝えるか?」ということ。
その象徴的なシーンが、岩上さんがにいがた総おどりに関わるきっかけとなった、高知県のあるグループの踊りのシーン。

 

岩上さん:僕たちは、高知県へ、あるグループの踊りを見に行きました。その踊りに、「踊りの力」を見ました。

「こんな生き方をしたいんだ!」「こんな想いを伝えたいんだ!」と、涙を流しながら、全身全霊で表現する踊り子たち。そんな景色、姿を見て、想いを感じて、いてもたってもいられない観客。

「いっしょに踊りましょう!」の一言で、いつしか、子どもも、車いすの人も、外国人も、赤ちゃんを抱えた人も…、その場にいた誰もが必死で踊って。全部出し切って。笑顔で ─

 

河合:……。

 

岩上さん:心を揺さぶられました。

 

こちらを書くもととなった取材中に書いたメモはこちら。

取材メモ2

 

メモと全く違いますよね。
実はこの部分では、読んでくれる人が、このシーンを頭の中で「カラーの映像」としてイメージできるような文章にしたかったので、自分なりにだいぶ編集させていただきました。

 

その映像のイメージとしては、踊り子(寄り) ⇒ 観客( 子ども・車いすの人・外国人・赤ちゃんを抱えた人) ⇒ 全体(引き)の順番。だんだんと目線を「個別(個人)」から「全体(個の集合)」に移していく感じで想像してもらうという意図を持っています。
つまり、表現者の想いがだんだんと伝播していく様子を伝えたかったんです。それがまさに岩上さんの言う、「踊りの力」なので。

 

また、付け加えると、もう一つ工夫したポイントがあります。

 

その場にいた誰もが必死で踊って。全部出し切って。笑顔で ─

 

この部分は、だんだんと一文を短くしてくことで、岩上さんの高揚感や胸の高鳴り、心の揺さぶりを表現しようとしています。
他にもいろいろとこだわったポイントが1字単位であるのですが、キリがないので割愛しますね笑

3.シンプルに伝わるストーリーに

この記事で、一番難しかったのは実はこの部分。「シンプルに伝える」というところなんです。(と、言いつつ、7,000字越えの読み応えのあるものになってしまいましたが…)

 

実は、岩上さんのストーリーや想い、取り組んでいる活動はこの記事で表現しきれていません。そして、あらゆる経験や活動、想いがすべてつながっています。

だから、取材で聴いた話の大半を削り、順番を大きく変えながら1本のシンプルなストーリーに落とし込むことが本当に難しかったし、心苦しかった…。できることなら、聴いたことすべてを表現したかった。
でも、記事を読んでくれる人は、「にいがた総おどり」や「岩上さんという人」、「岩上さんのその他の活動」を知っている人だけではありません。だからこそ、一番伝えたいことをしっかりと伝えるため、1本のシンプルなストーリーにするということを心がけました。

 

この部分の具体的な話は、記事全体に及ぶ&細かすぎるので紹介を断念しました…笑 興味がある方は、ぜひTwitterでご連絡ください(^^)

まとめ:文章は奥深くて面白い

いかがだったでしょうか。
工夫したポイントを改めて文字にするのはとても難しくて…、私がこだわったポイントを全然伝えられていないので、なんだかいま悔しい気分です笑

 

でも、なんとなく、「文章を書く」ことの奥深さや面白さは感じていただけたでしょうか。

 

私は、「自分だからこそ伝えられるもの」にこだわって文章を書いています。そのために、これからも情報収集や表現方法のスキルアップは怠らずにやっていきます!

 

今後も、私の記事、読んでいただけたら嬉しいです。
そして、「こんなことを想って書いてるのかな?」「こんな意図があるのかな?」なんて想像しても面白いかもしれません。あと、私の記事を読んでくれた方、いつでも感想をお待ちしていま~す!!

 

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河合
河合
営業部 ディレクター
2019年に教育系NPO法人との兼業という形で入社。2021年からは一本化し、毎日わくわくと働いています!
群馬県みなかみ町出身で、大学進学を機に新潟へ移住。好きな言葉は「明鏡止水」。お酒が好き&料理男子の一面も。