メタバース
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メタバースのビジネス活用事例20選|活用シーンやメリットも紹介
近年、「メタバース」という言葉を耳にする機会が増えています。
しかしその定義は人によって異なり、「何ができるのか」「ビジネスとどう関係するのか」がわかりづらいという声も少なくありません。
本記事では、メタバースの基本概念から注目される理由、そして実際のビジネス活用事例までを整理して紹介します。
1.メタバースとは?
「メタバースtips」では、メタバースを「3DCGでアバターが利用できるオンライン空間」と定義しています。
ユーザーは自分の分身であるアバターを通じて、仮想空間内で他者と交流したり、イベントや商談などを行うことができます。
「あつまれ どうぶつの森」や「フォートナイト」など、既に多くの人が親しんでいるゲームもメタバースの一種といわれており、メタバースはすでに私たちの日常の中に浸透し始めています。
2.メタバースが注目されている理由
2-1. 大企業による積極的な投資
Meta(旧Facebook)をはじめ、Microsoft、ソニー、ディズニー、キヤノンなど世界的企業がメタバース関連領域に大規模投資を行っています。今後数年で、メタバースは社会インフラやビジネス環境の一部になる可能性が高いと考えられています。
2-2. デバイスの進化
VRヘッドセットやスマートグラスなどの技術進化により、誰でも手軽に高品質な仮想体験ができるようになっています。今後はスマートフォンのように、メタバース端末が日常的に使われる未来も想定されます。
2-3. 人口減少による市場縮小への対応
人口減少が進む中、リアルな接触だけでは経済活動の拡大が難しくなっています。メタバース空間を活用することで、移動せずに交流や購買が可能となり、新たな経済圏の形成が期待されています。
3.メタバースにビジネスチャンスはあるのか
新しいテクノロジーが普及する際には、試行錯誤と段階的な浸透が伴います。
メタバースもまさにその初期段階にあり、現在は「スマートフォン登場初期」と同様のフェーズにあるといえるでしょう。
利用者数は限定的でも、今の段階から導入を進める企業ほど、将来的に大きな優位性を得られる可能性があります。メタバースを単なる話題としてではなく、長期的なビジネス基盤として捉える姿勢が重要です。
4.メタバースをビジネスで活用するメリット
4-1. 物理的制約からの解放
場所や時間の制約を超えてイベントや商談、ショッピングが可能です。遠方の顧客や取引先ともスムーズに交流できます。
4-2. 仮想空間での多様な体験
実際の空間を再現する「デジタルツイン」型から、現実には存在しない世界を表現する創造型まで、目的に合わせて柔軟に空間を設計できます。
4-3. 他者との自然なコミュニケーション
アバターを通して音声やチャットでリアルタイムに交流ができ、従来のオンライン会議以上に臨場感のある体験が可能です。
4-4. 行動ログデータの活用
メタバース内での移動や視線などを分析することで、ユーザー行動の可視化が可能です。仮想店舗の改善やマーケティングへの応用など、データ活用の幅も広がっています。
5.業界別・メタバース活用シーン
ここでは、業種・業態ごとにメタバースの活用が進んでいる代表的な場面を紹介します。
バーチャル店舗や教育分野など、実際に導入が進むシーンを中心に整理しました。
5-1. バーチャル店舗・バーチャルショッピング
メタバースを活用したバーチャル店舗やバーチャルショッピングには、次の3つのメリットがあります。
- 遠方の顧客にも店舗体験を提供できる
実店舗が都市部に限られる場合でも、メタバース上に店舗を開設することで全国どこからでも来店体験が可能になります。アバターによる接客を通じ、ブランドの世界観を効果的に伝えられます。 - スペースを気にせず商品を陳列できる
現実の店舗では展示スペースが限られますが、メタバースでは空間を自由に拡張できます。利用シーンを再現した空間演出や商品展示も容易です。 - 新商品紹介やプロモーションが容易
メタバース空間で新商品の発表会や試用体験イベントを行うことで、従来のオンライン説明よりも高い没入感を提供できます。
5-2. アパレル販売
アパレル業界では、実在する商品の販売に加え、メタバース空間で着用するアバター用のファッションアイテムを展開する動きも広がっています。
滞在時間の増加とともに、アバターの見た目を自由にカスタマイズしたいというニーズが高まり、バーチャルファッションが新たな市場を形成しつつあります。
5-3. オンライン営業ツール
製造業など、設備や技術力を「見せる」ことが成約の鍵となる業界では、メタバース空間を活用したオンライン営業が有効です。
工場や施設を3Dで再現し、顧客をアバターとして招くことで、説明と見学を同時に行うことができます。遠方の顧客にも臨場感のあるプレゼンテーションが可能です。
5-4. 採用・研修ツール
自社のオフィスや現場をメタバースで再現することで、採用活動や新人研修にも活用できます。
建設業など全国に現場を持つ企業では、候補者や新入社員に対して現場紹介を行う際、時間とコストを削減しながら理解を深めてもらうことができます。
基礎情報の共有をメタバース上で行い、最終的に実地見学へとつなげるといったハイブリッド型の採用・教育が可能です。
5-5. 観光・旅行
観光分野では、目的地をメタバース上に再現し、旅行先の魅力を事前に体験できる取り組みが進んでいます。
旅先選びの際に、観光地の雰囲気や宿泊施設、地域文化を3Dで体感できることで、誘客効果が高まります。
また、オンライン上で旅行そのものを楽しむ「メタバース旅行」という新しいスタイルも生まれつつあります。
5-6. 住宅・不動産
住宅・不動産分野でも、メタバースを活用した物件紹介が注目されています。
実際の住宅は最終的に現地確認が必要ですが、その前段階の情報収集や比較検討において、仮想空間での見学は大きな利点があります。
複数の住宅メーカーが集まる仮想展示場や、住宅街を再現したメタバース空間など、来場者が気軽に相談できる仕組みが広がっています。
さらに、メタバース空間内の土地を売買する「デジタル不動産市場」も出現し、人が多く集まるエリアほど価値が高まるという現実世界と同様の動きが見られます。
5-7. 大学・専門学校
教育分野では、オープンキャンパスや学園祭、授業などをメタバース上で実施する取り組みが進んでいます。
遠方の学生や進学を検討する層に向け、気軽に学校の雰囲気を体験してもらうことで、認知拡大や集客につながります。
特に地方の学校にとっては、広報・入試活動の新しい手段として有効です。
5-8. シミュレーション
デジタルツイン技術を活用することで、建物を建設する前に仮想空間上で構造や安全性を検証したり、災害発生時の影響を予測したりすることが可能です。
また、旅行や移住を検討する際に、地域の雰囲気を事前に体験できる「バーチャル下見」などにも応用されています。
リアルを補完するシミュレーションツールとして、今後も幅広い業界での導入が見込まれます。
6.メタバースをビジネス利用する上で考えたい3つのポイント
「メタバースをビジネスで利用したい」という方に、押さえていただきたい3つのポイントを紹介します。せっかく作ったのに誰も使わないということがないよう、事前に確認しましょう。
- 目的・用途
- 本当にメタバースが良いのか
- プラットフォーム
6-1.目的と用途の明確化
「販売促進」「採用活動」「地域PR」など、目的を具体化することで最適な設計・運用が可能になります。
6-2. メタバース以外の選択肢も比較
単なるオンライン会議で完結する内容であれば、Zoomなどの既存ツールの方が適している場合もあります。メタバースを導入する意義を明確にすることが重要です。
6-3. プラットフォームの選定
VR専用からブラウザ対応まで多様なプラットフォームがあります。対象ユーザー層や目的に合わせた環境選びが成功の鍵となります。
7.【業界別】メタバースのビジネス活用事例20選
最後に、実際にビジネスのシーンで活用されているメタバースの事例をご紹介します。
7-1.【自治体】岩手県|メタバースを活用した食の交流会・商談会

岩手県では、食環境の変化に対応し、農産物の販路開拓にさまざまな試みを行ってきました。しかし、近年のライフスタイルや消費行動の変化を踏まえ、新たな販路拡大モデルが求められたそうです。
そこで通常の商談会ではなく、メタバースを活用した商談会を開催。メタバースを活用したことにより、移動コストの削減、現実に近いコミュニケーションを実現し、情報の素早く正確なやり取りが行えるようになりました。
また商談会では、岩手県内の生産者や加工業者が出展し、バイヤーやシェフに対して自然に育まれた安全な食材やこだわりの食品を紹介しました。出展者と参加者が具体的な商談を行い、フリー交流エリアではトークテーマごとに分かれて気軽な交流が行われたそうです。
岩手県|令和5年度 メタバースを活用した食の商談会 事例詳細はこちら
7-2.【自治体】山梨県甲府市|全国初!メタバースを活用したひきこもり相談窓口

山梨県甲府市が全国初として、メタバースを活用したひきこもり相談窓口「甲府市メタバース 心のよりどころ空間」を開設しました。当社リプロネクストがメタバース空間の制作を担当し、特に気軽な相談環境を提供しています。
相談者はアバターを通じてリアルかつリラックスした雰囲気で相談することが可能です。地方自治体がメタバースを利用したひきこもり支援は全国初の試みで、プライバシー保護のためにチャットや会話データを保管せず、安心感と機密性を確保しました。
また制作したメタバース空間には、共有空間「心のよりどころ空間」と個別相談ができる「森の相談ルーム」の2つが整備されており、対象者は誰でも入室ができます。相談者の落ち着く場所を重視し、今後も改良を進めながら活用を促進するそうです。
山梨県甲府市|全国初!メタバースを活用したひきこもり相談窓口 事例詳細はこちら
7-3.【自治体】山梨県|ひきこもり支援メタバース「ふらとぴあ」
山梨県では「ここちよくつながるみんなの居場所」というテーマでひきこもり支援メタバース『ふらとぴあ』を開設いたしました。こちらも当社リプロネクストがメタバース空間の制作とイベントも複数回実施しています。
山梨県の豊かな自然をモチーフとし、悩みを抱える人がリラックスして利用できるよう配慮。支援情報等を確認しつつ、他の空間にアクセスできる「エントランス」や、交流を目的とした「交流広場」、個別相談のための「個別相談ルーム」などのエリアで構成されています。
山梨県|令和6年度 メタバースを活用したひきこもり相談窓口 事例詳細はこちら
7-4.【自治体】大阪府河内長野市|バーチャルカンパニーツアー制作
大阪府河内長野市では、メタバースを活用したバーチャルカンパニーツアーが制作されました。本プロジェクトには15社の企業が参画し、製造業、タクシー会社、工務店、農家、ショッピングセンター、福祉施設、美容室など、多岐にわたる業種が集まりました。
バーチャルツアーでは、オンライン上で工場や事業所を360°見学でき、動画内で従業員の声も聞けます。これにより、河内長野市の産業魅力向上や人材確保、販路拡大を目指しているのが特徴です。また、遠隔地からでもリアルな現場を体験できるメリットがあります。
さらに、動画内で従業員の声を聞けるため、企業の雰囲気や働く環境を理解しやすいでしょう。
大阪府河内長野市|メタバース空間による記念式典 事例詳細はこちら
7-5.【自治体】静岡県|広報・公聴活動に活用するメタバース空間構築

静岡県では、広聴広報事業で活用していく交流拠点として大規模なメタバース空間「Metaverse SHIZUOKA」を実施しています。
静岡県ではこれまで、タウンミーティングや知事広聴などの意見交換会を通じて、県民の声を県政に反映。しかし、体力的・身体的な制約からそういった場に参加が困難な方も多くいました。
また、働き盛りの若年層においても、忙しさや移動時間などの物理的な理由から意見交換会などへの参加ハードルが高いのが現状です。そこで、メタバースを活用した新たな拠点として、PCやスマートフォンから気軽に意見交換や交流ができる「Metaverse SHIZUOKA」を整備しました。
静岡県を丸ごとスキャンした3次元点群データを活用することで、精細な町並みを再現。空間の一部は全国的にも珍しい24時間利用できる”常設空間”として、2024年1月23日から公開されています。今後、広報・公聴活動のテーマに合わせた空間などを随時構築していく予定です。
静岡県|広聴・広報活動に活用するメタバース空間構築 事例詳細はこちら
7-6.【自治体】山梨県甲府市|メタバースを活用した合同企業説明会
2025年3月、「県央ネットやまなし メタバース合同企業説明会」が開催されます。本イベントでは、メタバースtipsを運営する(株)リプロネクストがメタバース空間の構築とイベントサポートを担当しています。
110社の山梨県内企業が出展し、アバターを通じた求職者との気軽な交流を実現。地元企業の人材確保を支援するとともに、全国どこからでも参加できる環境を整え、首都圏在住の若者や県外に進学・就職した方のUターン促進を目指します。
参加者はアバターを使って企業説明を聞いたり、質問したりしながら、山梨県内の企業や仕事への理解を深めることができます。
山梨県甲府市|令和6年度 メタバースを活用した合同企業説明会 事例詳細はこちら
7-7.【自治体】宮崎県|伝統芸能「神楽」を伝えるメタバース・XRコンテンツ

地域文化の継承においては、若年層や県外の人々への認知拡大が大きな課題となっています。宮崎県の伝統芸能である「神楽」もその一つで、地域に深く根付いた貴重な文化資源でありながら、現代のライフスタイルや情報発信の変化により、実際に触れる機会が少なくなっています。
こうした状況を踏まえ、株式会社リプロネクストではメタバースやXR技術を活用し、臨場感のある神楽体験をオンライン上で実現しました。現地へ足を運ばなくても舞や音楽を体感できることで、文化の魅力をより多くの人に伝えるとともに、次世代への継承や地域観光の活性化にも貢献しています。
宮崎県|伝統芸能「神楽」を伝えるメタバース・XRコンテンツ 事例詳細はこちら
7-8.【教育】鹿児島大学教育学部附属小学校|英語授業向けメタバース制作

英語教育では「聞く」「話す」力を育成することが重要とされていますが、実際の授業で子どもたちが自発的に会話を楽しむ環境を整えるのは簡単ではありません。特に小学生の場合、英語に対する心理的な抵抗感や緊張から、積極的な発話につながりにくいという課題があります。
鹿児島大学教育学部附属小学校では、こうした課題を解消するために株式会社リプロネクストと連携し、英語学習に特化したメタバース空間を制作しました。児童はアバターとして仮想空間に参加し、英語での買い物や自己紹介などのアクティビティを体験。ゲームのように楽しみながら学ぶことで自然に発話の機会が増え、実践的な英語コミュニケーション能力の向上につながりました。
鹿児島大学教育学部附属小学校|英語授業向けメタバース制作 事例詳細はこちら
7-9.【士業】サン共同税理士法人|メタバース会社説明会
メタバースtipsを運営する(株)リプロネクストは、サン共同税理士法人様のご依頼でメタバースオフィスを制作しました。全国のお客様や求職者との接点を生み出し、広報・採用活動に活用しています。
空間デザインは、同社のブランドイメージとメタバースの先進的な雰囲気を融合させ、スタイリッシュに仕上げました。
また、この空間を活用し、月に一度オンライン会社説明会を開催。複数拠点を持つ同社ですが、全国の求職者が移動の負担なく参加できる環境を提供しています。
サン共同税理士法人|メタバースオフィス制作 事例詳細はこちら
7-10.【教育】新潟工科大学|メタバースオープンキャンパス

メタバースtipsを運営するリプロネクストは、新潟工科大学様よりご依頼いただき、キャンパス内の施設を模したメタバース空間の構築を行い、いつでもキャンパスを疑似体験できる「メタバースオープンキャンパス」を制作いたしました。
オープンキャンパスは現地への来場を基本として日時限定で開催されますが、なかなか現地まで足を運ぶことが難しいと感じる高校生も多く、特に特に遠方にお住まいの高校生の来場が難しい傾向がありました。
そこで、いつでも、どこからでもパソコンやスマートフォンさえあれば、新潟工科大学を疑似体験できるよう、メタバースオープンキャンパスを制作いたしました。
メタバースオープンキャンパスを通して、実際のキャンパスライフをより具体的にイメージしてもらうとともに、現地開催のオープンキャンパスへの来場を促すことも目的としています。
新潟工科大学|メタバースオープンキャンパス 事例詳細はこちら
7-11.【情報】CEC新潟情報サービス|メタバース合同展示会

2023年7月6日(木)に、「体感しよう!DXとメタバースの可能性」をテーマに、CECソリューションフェア2023を開催。メタバースtipsを運営する(株)リプロネクストがメタバース空間の制作を行いました。
プラットフォームはNTTコノキュー社が提供する「DOOR」を使用。パソコンやスマートフォンから、アプリレスで簡単に接続・操作が可能です。
メタバース会場は「エントランス」、DX製品を選ぶ「出展社/製品ジャンル広場」、出展企業の担当者と会話ができる「対話展示ルーム」、「歌・漫才・ダンス」など、約50種類もの空間を用意。
メタバース会場は物理空間の制約がないため、日本全国から多くの参加者が集まりました。
CEC新潟情報サービス株式会社|メタバース展示会の開発・運営 事例詳細はこちら
7-12.【製造】日亜鋼業株式会社 メタバースによるテーマパーク開設

メタバースtipsを運営するリプロネクストは、めっき線の業界シェアトップを誇る、線材加工製品の総合メーカー日亜鋼業株式会社様の若手有志チームとタッグを組み、ワイヤーに特化したメタバース上のテーマパーク「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD(日亜メタバースワイヤーワールド)」を制作しました。
同社の商品は、生活者の元に届く最終製品が多くないことから、一般的な認知度が高くないことが課題でした。そこで、多くの方に製品を認知していただき、親しみを持ってもらうことを目的にメタバース空間を開設。
空間を回遊することで、同社の製品が私たちの日常生活をどのように支えているかが伝わるように設計しています。
日亜鋼業株式会社|メタバースによるテーマパーク「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」 事例詳細はこちら
7-13.【自治体】福島県会津若松市:メタバースを活用したひきこもり支援

会津若松市では、社会的孤立や引きこもり状態にある方への支援強化を目的に、メタバースプラットフォーム「Roomiq(ルーミック)」を活用した「会津若松市つながり支援メタバース」を導入しています。
従来の対面相談では心理的なハードルが高く、支援につながりにくいという課題がありましたが、アバターを介して匿名で参加できる仕組みを整えることで、安心して悩みを相談できる新しい窓口を実現しました。
仮想空間は、会津の伝統的な町並みをモチーフに温かみのあるデザインで構築。来庁せずに利用でき、時間や場所にとらわれない柔軟な支援が可能です。利用者は情報収集から交流、個別相談へと自然に進める設計になっており、「対面よりも気軽に参加できる」「心理的な距離が近い」といった声も寄せられています。
今後は、運用データの分析を通じて相談体制のさらなる改善を図るとともに、関係機関との連携やプログラムの拡充を進める予定です。オンライン技術を活用し、誰もが安心してつながれる支援環境の定着を目指しています。
福島県会津若松市|つながり支援メタバース 事例はこちら
7-14.【自治体】土浦市メタバース空間「バーチャルつちうら」

出典:PR TIMES
土浦市では、「自転車のまち土浦」の魅力発信と来訪促進を目的に、メタバース空間「バーチャルつちうら」を整備しています。
空間内では、「りんりんロード」でのサイクリングを疑似体験できる3D・360度動画のほか、市政情報や名産品の紹介・販売、展示会やセミナーの開催など、さまざまなコンテンツを展開しています。
本取り組みは、地域の観光資源をデジタル上で可視化し、実際に訪れる前から土浦の魅力を体感できることを目的としています。自然やアクティビティをテーマに、誰でも気軽にアクセスできる仮想体験を提供している点が特徴です。
また、利用データの分析を通じて市民や来訪者の関心・行動傾向を把握し、今後はコンテンツや機能の拡充を予定しています。将来的には、市民交流や観光・地域振興の新たなツールとしてメタバースを活用し、地域サービスの向上につなげていく方針です。
7-15.【自治体】日光市|教育旅行メタバース

出典:日光市公式サイト
マリークヮント コスメチックスは、2022年12月に開催された「バーチャルマーケット2022 Winter」のパリエリアに出店しました。
ブランドアイコンのデイジーが光り輝き、世界観が広がる空間。店内に入るとカラフルなフォトブースや観覧車型の商品棚など、ワクワクする演出がいたるところに散りばめられています。
リップやアイシャドウなどの8点のリアルアイテムのほか、3DCGでできたブランドロゴ入りティアラなど、リアルとデジタルの両方で使えるアイテムが販売されました。
7-16.【教育】DXハイスクール採択校における「メタバース空間の構築授業」

文部科学省の「DXハイスクール」事業に採択された学校で、株式会社アイネックスが実施した「メタバース空間の構築授業」を、株式会社リプロネクストがサポートしました。デジタル人材育成が求められる中、生徒が自ら空間設計を学び、創造的に表現できる教育機会を提供することが目的です。
授業では、3Dモデリングやメタバース制作ツールを活用し、生徒たちがチームで仮想空間を企画・制作。リプロネクストはメタバース構築のノウハウ提供や制作支援を通じ、実践的な学びの場を実現しました。今後は地域や企業との連携による教育DXの拡大も期待されています。
DXハイスクール採択校における「メタバース空間の構築授業」事例詳細はこちら
7-17.【教育】岡田工業|バーチャル展示場

大学・専門学校・教育機関が抱える広報や入試活動の課題解決を目的に、教育分野のDXをテーマとした展示会「Academia EXPO」が開催されました。教育現場におけるメタバースや生成AI、デジタルツールの活用が進むなか、最新のソリューションを一堂に紹介する場として注目を集めています。
会場では、バーチャルキャンパス、オンラインオープンキャンパス、教育機関向けマーケティング支援など、各社の実践事例が多数展示されました。来場者は、学生募集やブランディング強化に直結する最新技術を体験しながら、教育DXの今後を具体的に考える機会となりました。教育分野におけるデジタル活用の潮流を示すイベントとして、次回開催にも期待が寄せられています。
7-18.【自治体】山梨県笛吹市|移住・定住促進

出展:PR TIMES
笛吹市は、移住・定住促進を目的として、ブラウザでアクセスできる仮想空間プラットフォーム「旧DOOR(現Roomiq)」を活用したプロモーションサイトを公開しました。この仮想空間には、温泉街・果樹園・里山など地域の風景を模したゾーンや、富士山を望む「FUJIYAMAツインテラス」などの主要スポットを再現したVR映像が含まれています。さらに、移住や定住の相談を受け付ける予約サイトも用意されており、笛吹市での暮らしを想像しやすいコンテンツが揃えられています。
この施策を始めた背景には、自然や温泉、果物づくりなど四季の豊かさがあるものの、「地域外の若者」や「かつての地元住民」の間で、笛吹市での生活や移住を具体的に想像できる機会が限られていたという課題がありました。仮想空間を使うことで、実際に現地を訪れなくても環境を知り、雰囲気を体感できるようにすることが狙いです。
今後は、VR・動画コンテンツの拡充および仮想空間内での移住・定住イベントを開催することで、笛吹市への関心をより高め、「移住・定住を考える一歩」に繋げていく方針です。
7-19.【自治体】千葉県市原市|職員採用説明会

出典:PR TIMES
地方自治体でも、採用活動のオンライン化・デジタル化が進んでいます。千葉県市原市では、メタバース空間を活用した職員採用説明会を開催し、遠方の参加者や学生に向けて、市の魅力や業務内容をわかりやすく発信しました。従来の対面型説明会に加え、仮想空間を活用することで、より多様な層にアプローチできる採用手法として注目されています。
メタバース会場内では、市原市の紹介エリアや業務説明ブース、若手職員との交流スペースを設置。来場者はアバターを通して職員に質問したり、市の取り組みを自由に見学したりすることが可能です。市原市は本取り組みを通じて、自治体採用の新たなスタンダードを模索しており、今後もデジタル技術を活用した行政PRの拡大が期待されています。
7-20.【小売】ドン・キホーテ|「METAドンキ」でオンライン来店体験を提供

出典:PRTIMES
奥村組は株式会社Synamonと取り組み、バーチャル上で施工検討を行うことができる「メタバース技術研究所」を構築。
建設工事での作業の手戻りを減らすために作成していた「実寸大モックアップ」「縮尺版モックアップ」が抱えていたコストや作成上の課題を解決すべく、メタバースでのシミュレーションを通して検討精度の向上、設計・施工工数の削減を目指します。
またバーチャル空間を使うことで現実の素材は一切使用しないため、産業廃棄物を減らすSDGs推進にもつながります。
8.まとめ
メタバースは、まだ発展途上の領域でありながら、確実に社会やビジネスの仕組みを変えつつあります。
スマートフォンが普及初期に「本当に使われるのか」と問われていたように、メタバースも今まさに成長フェーズにあります。
まずは実際に体験し、どのような価値を自社に取り入れられるのかを検討することから始めましょう。
リプロネクストでは、企画設計からプラットフォーム選定、開発・運用まで一貫したサポートを提供しています。
「自社に最適なメタバース活用方法を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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