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CEO Blog

リプロネクストの社長ブログ

起業・ベンチャー経営で大変・嬉しかったこと

2017年に会社を創業してから5年間の間に大変だったこと・嬉しかったことについて書いていきます。
これもよく聞いていただけるんですが、自分の性格が一時的に辛いと思うことはあっても、数日経つと慣れてきて数週間もすると忘れてしまうので、当時を思い出して書いています。

 

考えてみるとやっぱり辛いことは思い出したくないので、こういう性格で良かったなと思いますね。

会社経営で大変だったこと

1.起業直後に仕事が決まらない

最初に辛かったのはやはり起業直後に仕事が決まらなかったことです。

新潟にUターンをして知り合いも家族と友達数人くらいの状況だったので、簡単にはいかないだろうと思ってアルバイトを平日夜(17時〜22時)と土日(4~8時間)にしていましたが、想像よりもうまくいかなかったです。

 

というより、起業も新潟で仕事することも想像すらできていなかったので、新潟にUターンして会社設立の申請をして許可が降りる前に「どんな仕事があるか聞いてみよう」と思って、名刺を作成してテレアポ・飛び込み営業をしていました。

 

会社がないのに会社名を名乗って名刺を渡すのは、今考えるとグレーなのかもしれませんが、行動していないと不安に押しつぶされる感じがして、とにかく「自分は東京でこんな仕事をしてきたんですが、何か困ってないですか?」と聞いて回っていました。

 

新潟の人は優しいのか断るのが苦手だったのかわかりませんが、意外とアポイントはとれて色々と話はできましたが、仕事には中々結びつかず営業開始してから仕事が決まったのは6ヶ月近くかかりました。

 

しかも、仕事は全然いまのようにVRやインターネットではなく、企業のノベルティをつくるのを代理店として企画して制作するというものでした。

 

その後も1ヶ月に1〜3件仕事が決まるかどうかが続いて、仕事内容も既製品のホッカイロを大量に購入してきてそこに小さくカットしたチラシを差し込んでいくという、仕事なのか雑用なのかわからないものもありましたが、それでも仕事を依頼してくれた喜びは何とも言えないです。

 

当時は食べていくのに必死で、自分にできることなら何でもやるという姿勢で毎日生きるために這いつくばっていました。

2.甘く見ていた資金繰りの怖さ

会社が3年に入った頃に資金繰りの怖さを経験しました。

資金繰りという言葉は聞いたことがあってもいざ体験してみると、普通の精神状態ではいられないものでした。

 

資金繰りは簡単に言うと、会社に入ってくるお金と出ていくお金を管理するものになるんですが、当時はまだ「借金は怖いから極力借りない方が良い会社だ」と思っており、本当にギリギリのお金しか会社に残していなく、多少支払いに不安があったら自分の給料を遅らせてもらえば良いやと思っていました。

 

ただ、ある東京の大きな案件が決まった時に納品までの時間がかかるので入金は約4ヶ月後で、さらに仕入れ金額が前金という状況になってしまい自分の給料を止めてさらに法人用のクレジットカード200万円分を引き落としても2ヶ月後にはお金が足りない状況になるとわかっていました。

 

今なら冷静に考えて銀行に事情を話せば問題ないと思っていますが、当時の自分からすると「お金を借りなかったら支払いができずに会社が続けられなくなる」「社員の給料を遅らせてもらう相談をしないといけないかも」「万が一、支払ったのに入金がなかったら終わりだ」とか、とにかくマイナスなことばかりを考えてしまい、

 

さらに普段の商談でも「ここで仕事を決めないと会社が続けられないかも・・・」とか考えて結果を出そうと押し売りをしてしまって空回り。という状況が続いてしまいました。

 

借入は利子もありますし、個人保証のリスクもありますが、あの時の資金繰りの不安を考えると経営を冷静に考えられる時間を確保できると思えば必要だなと思っています。

 

苦い思い出ですが、会社が2~3名の時に資金繰りについて体験として学ぶことができたのは、大きな財産だとプラスに考えています。

3.決断をしないといけないこと

大変だったことの最後は、決断をしないといけないことです。

決断すること嫌いではないですが、答えがある程度出ているものにGoサインを出すのとどっちを選んでも批判される・不満が出る状態でも決断をしないといけないことでは大きく違いいます。

 

よく「経営者は孤独だ」とか「経営者になるなら好かれようと思っていてはダメだ」とか聞いたことがありましたが、その意味がわかるようになってきました。

 

例えば、どこの会社でも議論になるのが、「努力している人と才能がある人のどちらを評価するか」です。これは努力している人を評価したら片方からは「自分の方が成果を出しているのにおかしい」と言われるし、結果を出している方を評価しても「あいつは全然みんなを助けてくれないのに評価されるのはおかしい」となります。

 

批判されるのはわかっていても決断をしないといけない状況はやっぱり辛いです。

 

ただ、自分が会社員だった時には「あの上司は仕事全然していないのはおかしい」とか言っていましたが、上の人の立場を考えると長く働いてくれている人を評価したいという気持ちもわかりますし、立場を入れ替えるのは必ず衝突がうまれるので避けて通りたいというのも理解できます。

 

結論としては社内メンバーに好かれて会社の成長が止まるよりも、嫌われてでも会社を成長させてその分働く環境や条件が良くなる方が結果、みんなのためになると思います。自分が唯一できる配慮は、事前に決断する際の材料を個人個人に伝えておくことで、決断は曖昧にしないどしっかりと決めることです。

会社経営で嬉しいこと

仕事が決まるのも嬉しいですし、お客様から感謝の言葉も嬉しいです。あとは、5年間で3つ目のオフィスに移転して会社が成長している感じを味わえるのも嬉しさはあります。

 

ただ、真面目な答えになりますが、やっぱり一番嬉しいのは、新しく入社を決めて一緒に働けるメンバーが増えることですね。

 

全国に300万社以上の会社がある中で、現状だけを見ればリプロネクストを選ぶ理由はあんまりないと思っていて、安定を求めるなら大手の方が良いし、東京に行けばおもしろそうな会社はいっぱいあると思います。

 

そんな中でもおもしろそうと思ってくれて、会社の未来を一緒に信じて挑戦してくれる人が増えるというのは本当に感謝でしかないし嬉しいです。

 

こうやって選んでくれたからこそ、多少厳しいことを言ったり自分が嫌われてでも会社が成長してみんなの環境を少しでも良くしていくことが自分の責任だと思っています。

 

 

 

会社を続けていると色々と良いことも悪いこともありますが、全てひっくるめて生きている感じがするので、起業とベンチャーで仕事をする選択をしたことに1ミリの後悔もないです。今後、さらに良いことに出会えるためにもコツコツ続けていきたいと思います。