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長岡市デジタル推進ラボ 様【越後与板打刃物 技術習得XRコンテンツ】

DATA

クライアント名:長岡市デジタル推進ラボ 様

業種 :自治体・産業支援

制作内容:技術習得XRコンテンツ【越後与板打刃物】

URL:https://nagaoka-dx-labo.com/

中野鑿製作所 様には、作業工程撮影ならびに技術理解のためのコンテンツのブラッシュアップ等に多大なご協力をいただきました。

越後与板打刃物について

400年の歴史を持つ越後与板打刃物は、1986年に経済産業大臣(旧:通商産業大臣)による「伝統的工芸品」に指定されました。
伝統的工芸品は鑿(のみ)、鉋(かんな)、釿(ちょうな)、鉞(まさかり)などの大工道具。与板独自の鉋(かんな)の二本付け、鑿(のみ)の二本どりなどの製法や、ペーパー車を使った研磨などが特徴です。
 
1927年には組合に加入していた人だけで117人もいた鍛冶屋は次々と廃業し、与板の鍛冶屋は現在約10軒。伝統工芸士の資格をもつ職人は4人(※2023年1月現在)となり、現在は地域おこし協力隊の制度等を利用して後継者を募集しています。

▶︎▶︎越後与板刃物 公式サイト

内容について

2021年度より長岡市デジタル推進ラボ様と協働で、以下の目的で技術習得XRコンテンツの開発プロジェクトを進めています。
 

  • ・長岡市内製造業の熟練技術の習得支援
  • ・長岡市内製造業の技術力PR
  • ・長岡市内の伝統技術継承

 
今回は、長岡市与板地域で作られている伝統工芸品「越後与板打刃物」の技術伝承に役立てる2つのコンテンツを制作いたしました。
 
▶︎▶︎関連実績:長岡市デジタル推進ラボ 様【きさげ技術継承VRコンテンツ】

1.技術習得VRコンテンツ

VRヘッドセット「Meta Quest 2」を装着し、鉋(かんな)づくりの全工程を作業者のすぐ近くで見学しているような疑似体験ができるVR動画です。ポイントとなる部分にはテキストや動画による解説があり、技術の勘所などを理解することができます。

こちらは、新人研修の予習・復習や、採用活動における広報ツールとして役立てます。
 
▼VRヘッドセットで見る映像イメージ

8K画質でのVR動画制作を行い、リアルな作業風景とともに、職人の技を細部まで感じることができるようこだわりました。
 
一連の工程を全て撮影・編集し、約45分間のリッチなコンテンツとなっていますが、画面下部に目を向けるとチャプターを表示しているため、ユーザーが確認したい工程をピンポイントで体験できます。

2.技術習得スマートグラス(AR)コンテンツ

作業工程確認アプリ(画像表示形式) と 火づくり工程解説アプリ(動画再生形式)の2種類を制作。スマートグラスを装着し、上記のデジタル映像を再生しながら作業に取り組むことができます。スマートグラスはEPSON社が提供する「MOVERIO BT-35ES」を使用しています。

 
作業中でも視界の邪魔にならない位置にコンテンツを配置。また、音声認識による操作を実現いたしました。これにより、作業で両手が塞がっている状態でも音声の指示で次工程に進むことや、動画の再生・停止ができるようにしています。(※音声操作の精度は今後ブラッシュアップ予定)
 

2-1.作業工程確認アプリ(画像表示形式):作業中に活用

それぞれの工程で押さえておくべきポイントをスライド形式でスマートグラス上に表示しています。工程のポイントを確認しながら作業することで、上達を早める・失敗を減らすなどの効果を期待しています。作業中の使用を想定し、ポイントは端的にわかりやすく表現しています。
 

2-2.火づくり工程解説アプリ(動画再生形式):作業の前後に確認

鉋(かんな)づくりで特に難しいとされる、火づくり工程(火を扱う工程)のポイントなどを動画で確認できます。
火づくり工程のポイントを手元の作業動画とナレーション、テロップ、サーモグラフィ映像を組み合わせ、細かく伝えています。スマートグラス上で確認のほか、スマートフォン等の端末からでも都度確認することが可能です。

担当者から一言

長岡市デジタル推進ラボ様(旧:IoT推進ラボ)との技術習得コンテンツ開発は今年で2年目。昨年に引き続き、職人さんとの対話からプロトタイプ制作、そしてブラッシュアップを重ね、熟練技術習得支援のコンテンツとなるよう開発を進めました。
 
今年度は新たに8KVR動画・スマートグラス(AR)の活用にもチャレンジし、リプロネクストとしても新たな挑戦の機会となりました。「経験と勘」といわれる暗黙知の多い熟練技術者の技と知恵を、少しでもわかりやすく表現するため、これからも各技術の理解と表現方法の探究を行ってまいります。

VR/ARなどのXRを活用したコンテンツは、採用/商談/研修などの面で製造業の方々から注目されています。
 
撮影方法や費用感などご興味がある方は、お気軽にご相談ください。