実績

西都市|観光情報メディアに対話型AIコンシェルジュ「NOIM」を導入。関心はあるが行動に至れない観光検討者の来訪判断を支援

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#観光 #自治体

観光情報メディアに対話型AIコンシェルジュ「NOIM」を導入。関心はあるが行動に至れない観光検討者の来訪判断を支援

DATA

クライアント名

西都市

URL

実施日

2026年4

株式会社リプロネクスト(代表取締役:藤田 献児)は、宮崎県西都市(商工観光課)及び一般社団法人まちづくり西都KOKOKARAと連携し、観光検討者向けの対話型AIコンシェルジュ「NOIM(ノイム)」を設計・導入いたしました。本プロジェクトでは、西都市の観光情報メディア「西都ゆるなび」に到達した時点で一定の関心を持ちながらも、訪れた際の過ごし方や回り方が整理できずに離脱する層を対象に、対話型AIコンシェルジュとの会話を通じて来訪の意思決定を前に進めることを目指しています。

背景・課題

西都ゆるなびには月間数万件のページビューがあり、宮崎市・福岡市・大阪市といった県内外からアクセスが集まっています。閲覧者の中心は若年層です。西都原古墳群や話題の絶景神社など、関心を引くコンテンツには到達しているものの、実際の来訪や体験予約、Instagramフォローといった具体的な行動への接続に至らないユーザーが一定発生しており、かつその実態把握も難しい状態でした。

その原因は「観光情報が足りない」ことではありません。ゆるなび、観光協会サイト、市公式サイトにはそれぞれ情報が充実しています。しかし、検討者にとって本当に必要なのは「自分の条件に合った旅の組み立て方」です。宮崎空港からのアクセス手段、車がない場合の移動手段、日帰りで回りきれるかどうか、西都市だけで一日楽しめるのか。こうした「自分ごとの判断材料」が整理できないまま、興味はあるのに離脱するという構造が生まれていました。

西都市は日本最大級の古墳群や季節の花、地元グルメ、神話・パワースポットなど複数の観光資源を有する一方、JRの駅がなく公共交通の本数も限られています。「行きたいけど行き方がわからない」「西都市だけで足りるのか不安」という検討者の躊躇は、地理的条件に起因する構造的な課題でもあります。

実施内容

■西都市・西都ゆるなび公式サイト
https://www.saito-yurunavi.jp/

NOIMの設計

本プロジェクトで最も重視したのは、「観光地を売り込むAIではなく、旅の組み立てを一緒に整理するAI」という設計方針です。観光の現場で実際に窓口対応を行っている担当者が大切にしている、「利用者の興味を否定しない」「過度に盛らない」「無理に西都市だけで完結させようとしない」という3つの姿勢を、AIの対話構造に反映しました。

具体的には、古墳・花・グルメ・神社・体験といった西都市の魅力と、「車がないと移動が限られる」「公共交通の本数が少ない」といった現実を同じ比重で伝える設計としています。さらに特徴的なのは、ユーザーとの対話の中で西都市単体では物足りない可能性がある場合、新富町・高鍋町・綾町・川南町といった近隣市町村を含めた面的な観光プランも提案します。この「西都市に合わないなら周辺も含めて提案する」設計は、西都市への来訪数だけを追う視点からは非合理に見えるかもしれません。しかし、旅行者にとっての「満足な旅」が西都市への信頼と再訪につながるという、より長期的な視点に立てば、この設計こそが地域全体の観光振興に資すると考えました。「また来たい」「誰かに勧めたい」という感情は、無理に詰め込まれた行程からではなく、自分のペースで納得して選んだ旅から生まれるからです。

また、本AIは「最適解を一方的に提示するシステム」ではなく、「利用者が自分で決められるよう情報を整理するパートナー」として設計されています。そのため、回答の最後には必ずユーザーへの問いかけを設けており、「この方向で考えますか?」「もう少し詳しく教えてもらえますか?」といった形で対話を継続させる構造にしています。観光窓口でのやり取りと同様に、一問一答で終わるのではなく、対話を重ねながら旅の解像度を上げていくことを目指しています。旅の検討の入口として、誠実に、しかし温かく、旅を一緒に考える存在であることを目指しています。

対話構造

NOIMは、西都ゆるなびのサイト上に設置される対話型AIコンシェルジュです。「検索では拾いにくい“旅の組み方”を整理する相手」として機能します。

利用者がNOIMに話しかけると、まず「何に反応して西都市に関心を持ったか」を確認します。歴史・古墳に興味があるのか、花の時期に行ってみたいのか、グルメが気になるのか、神話やスピリチュアルが好きなのか。続いて、日帰りか宿泊か、車の有無、同行者の構成(子連れ、夫婦、高齢者同行など)、出発地といった制約条件を確認します。

計測指標

本導入では4つの指標を計測します。ゆるなび内の関連記事回遊やInstagramへの接続発生数を最優先のCV指標とします。あわせて、会話開始率(サイト訪問からNOIMとの対話開始に至る割合)、平均会話ラリー数、FAQ不足の検知(回答不能で離脱が発生しやすい質問テーマの特定)を追跡します。テーマ別の会話比率(歴史・花・グルメ・アクセス・周遊など)やアクセス不安の解消につながった会話パターンを分析し、ゆるなびの記事制作や導線改善にも活用する設計です。

今後の展望

本導入の成果をもとに、季節・イベントに応じた対話コンテンツの拡充、会話ログから抽出された「ユーザーの興味関心」「来訪に至らない理由」の構造化、近隣市町村を含めた面的観光データの連携という方向での展開を進めます。

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