メタバース
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Roomiq(ルーミック)のメタバース活用事例|自治体・教育・企業の導入事例10選

Roomiq(ルーミック)は、施設やサービスなどのリアルアセットを3D空間で可視化し、オンラインでも疑似体験を通じて理解と納得を深める環境を提供する体験型デジタルスペースです。国内メタバース市場が急速に拡大するなか、Roomiqは自治体の相談窓口設置から教育機関のオープンキャンパス、製造業のブランディングまで、幅広い用途での活用実績を持っています。物理的移動や対面参加に制約がある状況において、参加ハードルを下げながら対話性や回遊性を伴う接点を設計したい場合、メタバースは場所や時間に依存しない共有空間を構築できる手段として有効です。ただし、目的設計や運用設計が整理されていない場合は、十分な効果を得にくい傾向があります。
本記事は、Roomiqを活用して実施された10件のメタバース事例を、各分野の課題・導入背景・効果とともに整理したものです。Roomiqによるメタバース活用を検討している自治体・教育機関・企業の担当者、またはRoomiqの具体的な導入実績を確認したい方を対象としています。
1. 国内メタバース市場の現状
1-1. 急拡大する市場規模と背景
IMARCグループの調査によれば、日本国内のメタバース市場規模は2025年時点で105億米ドル(約1兆5,000億円規模)に達しており、2026〜2034年の年平均成長率(CAGR)は31.50%と予測されています。この成長率が継続した場合、2034年には1,323億米ドル(約20兆円規模)に達する見込みです。
成長の背景には、5Gや高速インターネットの普及、および自治体・教育・製造業など業種を超えたXR活用の拡大があります。空間の再現性とオンラインアクセスの容易さが組み合わさることで、従来の対面型サービスでは対応しにくかった地理的制約の解消や参加機会の格差是正にメタバースが活用されるケースが増加しています。
1-2. メタバース活用で求められる設計の前提
メタバース市場の拡大に伴い、活用できるプラットフォームも多様化しています。用途・規模・対象ユーザーによって適切なプラットフォームは異なり、目的に応じた選定が求められます。本記事では、そうした選択肢のひとつとして、リプロネクストが提供するRoomiq(ルーミック)を主な題材に、具体的な活用事例を紹介します。
メタバースを活用した取り組みが成果を生むためには、技術の導入だけでなく、目的設計と運用設計の明確化が前提となります。誰に、何を、どのような形で体験・伝達するかという設計が整理されていない場合、空間を構築しても期待した効果は得にくい傾向があります。
2. Roomiq(ルーミック)とは
2-1. Roomiqの定義と基本仕様
Roomiq(ルーミック)は、施設やサービスなどのリアルアセットを3D空間で可視化し、オンラインでも疑似体験を通じて理解と納得を深める環境を提供する体験型デジタルスペースです。
2025年5月にNTTコノキューからリプロネクストへ運営移管され、「Room(空間)」と「IQ(知性)」を組み合わせた新ブランドとして展開を開始しました。ブラウザベースで動作するためアプリのインストールが不要であり、URLを共有するだけで誰でもアクセスできます。AIアバターの導入や最大26万以上の空間を提供できる拡張性も備えており、用途と規模に応じた柔軟な空間設計が可能です。
▶Roomiq法人向けサイトは、こちら
2-2. Roomiqが対応する活用領域
Roomiqは単一の業種・用途に特化したプラットフォームではなく、目的と対象に応じて多様な領域で展開されています。自治体の相談窓口・広聴広報・式典、教育機関のオープンキャンパス・授業実施、製造業の技術PR、専門サービス業のオフィス・採用活動といった領域で実績を積み重ねています。
Roomiq公式YouTubeチャンネルでは、操作方法や活用事例に関する動画コンテンツを定期的に配信しています。
3. Roomiqによるメタバース活用事例10選
3-1. 山梨県甲府市|令和7年度メタバース合同企業説明会(第2回)

人材不足と若者の県外流出という課題に直面する甲府市では、令和6年度に実施した第1回のメタバース合同企業説明会(109社出展・満足度84.2%)の成果を踏まえ、令和7年度に第2回を実施しました。
空間設計を3層から2層へシンプル化し、同時閲覧できる企業ブース数を3社から6社に倍増するなど、前回の課題であった移動しにくさを改善しています。エントランスにはAIキャリアコンシェルジュ「キャリたん」を設置して参加者の希望に合わせた企業提案を行い、「話したい」「聴き専」など4種類の意思表示アバターを導入することで顔出し不要で企業担当者と話せる環境を整えました。103社が出展し、ユニーク参加者260名(延べ347名)が参加しました。
3-2. 山梨県甲府市|ひきこもり相談窓口「ふらとぴあ」

内閣府の調査によると、15〜64歳の生産年齢人口のうち約146万人がひきこもり状態にあり、対面・電話を前提とした相談窓口では支援が必要な層に届きにくいことが自治体共通の課題です。
山梨県では就職氷河期世代を含むひきこもり状態の人々とその家族を支援するため、メタバース空間「ふらとぴあ」を構築しました。エントランス(情報共有)・交流広場(カジュアルなトークやミニゲーム)・相談ルーム(個別相談・昼夜対応)の3構成で設計され、パソコン・スマートフォンからアプリ不要でアクセスできます。
アバターを通じた匿名での相談・交流が可能な環境を整えたことで、利用者からは「自分のペースで話しやすい」「気軽にアクセスできる」といった声が寄せられ、社会的孤立の解消に向けた新たな支援モデルとして機能しました。
3-3. 静岡県|Metaverse SHIZUOKA(広聴・広報活動)

従来のタウンミーティングや知事広聴では、体力的・身体的な制約から参加が困難な住民が多く存在しており、特に働き盛りの若年層は移動時間や忙しさから参加しにくい状況がありました。
静岡県ではこの課題を解消するため、24時間利用可能な常設のメタバース空間「Metaverse SHIZUOKA」を公開しました。静岡県全域を3次元点群データでスキャンした精細な町並みを再現し、広報ルームによる地域情報の発信と広聴ルームでの意見交換会開催を可能としています。2024年11月の拡張で100名以上のイベント開催にも対応し、幅広い層からの継続的な意見収集体制を整えています。
3-4. 大阪府河内長野市|市制施行70周年記念式典「つながる河内長野メタバース」

豊かな自然と歴史的資源を持つ河内長野市では、観光資源の価値が現地での体験に限定されやすく、地域の魅力が十分に伝わりにくいという課題がありました。
市制施行70周年を機に、新設予定のサッカースタジアム公園の3DCG・BIMモデルを活用したメタバース空間を構築しました。スタジアム空間では市長あいさつや70年のあゆみを展示し、にぎわい広場では市民メッセージや動画、市ブランディング情報などのインタラクティブコンテンツを実装しています。市キャラクター「モックル」を活用した子どもから大人まで楽しめる設計により、距離や時間を問わず参加できる記念式典環境を実現しました。
3-5. 日亜鋼業株式会社|NICHIA METAVERSE WIRE WORLD

めっき線の業界シェアトップを誇る日亜鋼業株式会社の主な課題は、製品が中間・最終加工先に販売されるため一般消費者の認知度が高くない点でした。
日亜鋼業の若手有志社員とリプロネクストがプロジェクトチームを組成し、消費者認知度向上を目的としたテーマパーク型のメタバース空間「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」を構築しました。都市・山・河川・海・交流の5つのエリアで構成され、ワイヤ製品が日常の暮らしをどのように支えているかを楽しみながら学べる設計となっています。子ども向けと専門家向けの双方の解説を並記し、全国・海外からアクセス可能な形で企業理解とブランド認知の向上に活用されています。
3-6. 岩手県|いわてで見つけるキミの仕事 inメタバース

地方自治体における農林水産業の担い手不足は継続的な課題であり、従来型の就業説明会では場所・日程・地理的条件の制限から参加者が限定されやすい状況がありました。求職者側には移動コストや時間負担、現地訪問への心理的ハードルという障壁も存在しています。
リプロネクストは岩手県の委託を受け、農業・漁業・林業分野の就業相談会「いわてで見つけるキミの仕事 inメタバース」をメタバース空間で実施しました。セミナー会場と個別相談ルームを設置してアバターでの対話を可能とし、就業セミナー・個別相談に加えてリモート就農体験ツアーをZOOMで実施する構成で、計4回開催しました。農業編では参加者の87.5%が「岩手の農業に興味を持った」と回答し、リモート体験ツアーでは93.7%が「理解しやすかった」、62.5%が「岩手で農業してみたい」と前向きな意向を示しました。
3-7. サン共同税理士法人|メタバースオフィス

全国各地の顧客および求職者との接点拡大を目的とした広報・採用活動の強化が課題となっていたサン共同税理士法人は、リプロネクストと協働してRoomiqを活用したメタバースオフィスを制作しました。展示エリア・セミナールーム・会議室エリア・面談ルームで構成され、法人のブランドイメージと先進的な雰囲気を融合させたスタイリッシュな空間設計が特徴です。
セミナーアーカイブ動画の視聴やイベント会場としての活用など広報・採用活動の接点として機能しており、税理士業界における国内初のメタバース活用事例として注目されています。
3-8. 鹿児島大学教育学部附属小学校|英語授業向けメタバース

従来の対面中心の授業では、時間や場所に制限があり、すべての児童に等しい学習機会を提供しにくい状況がありました。
鹿児島大学教育学部附属小学校はリプロネクストと連携し、ショッピングモール環境を再現した英語授業向けメタバース空間を導入しました。フードコート・スーパーマーケット・観光案内所・フリースペースで構成され、着せ替え可能な外国人アバターも用意するなど、児童が親しみやすい環境を整備しています。
公開授業では、通常は発言しない児童も積極的に英語で会話する様子が確認され、「英語の授業が楽しくなった」との声が寄せられるなど、学習意欲の向上に活用されています。
3-9. 新潟工科大学|メタバースオープンキャンパス

地理的距離や日程の制約によって参加できる受験生が限られやすい状況があり、少子化が進むなかで早期段階からの志望形成と継続的な接点づくりが課題となっていました。
新潟工科大学はリプロネクストと連携し、360°スキャン技術により実際のキャンパス施設を忠実に再現したメタバースオープンキャンパスを整備しました。コモンプラザ・学生食堂・大講義室・風洞実験室・ものづくり工作センターの5空間を構成し、パソコン・スマートフォンから24時間アクセス可能な常設型の接点として提供しています。受験生が自分のペースで施設を見学・検討できる環境を整えることで、現地来場への検討きっかけとなることも目的としています。
3-10. 宮崎県|神楽バーチャル鑑賞会

宮崎県の伝統芸能「神楽」は開催地域や時期が限定されており、興味があっても鑑賞機会を得にくいという課題がありました。文化的背景や演目の意味を理解するには一定の知識が必要であることから、初心者が魅力に触れる入口が限られており、魅力と歴史的背景をわかりやすく伝えて関心を持つ層を広げることが重要な課題でした。リプロネクストは宮崎県の主催のもと、メタバース空間に解説資料を配置し参加者が回遊しながら神楽を学べる環境を構築しました。銀鏡神楽の生配信形式で第1回(約50名参加)、各地域の神楽見所動画配信と専門家・VTuberを交えた双方向形式で第2回(約100名参加)を開催しました。告知から開催までのメタバース空間アクティブユーザー数は8,489件に達し、オンラインでの体験から実地鑑賞への関心喚起につながりました。
まとめ
本記事で紹介した10件の事例に共通するのは、物理的制約や心理的ハードルを乗り越えて参加機会を拡大している点です。Roomiqは自治体・教育機関・企業の多様な目的に応じた空間設計と、ブラウザベースによる導入のしやすさを組み合わせることで、メタバース活用の実践的な基盤として機能しています。目的設計と運用体制を整えたうえで導入を進めることが、各事例に共通する成果創出の前提となっています。
Roomiqのメタバース導入に関してこ興味ある方は、お気軽にお問い合わせください。
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