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180度VRとは?【YouTubeは360度より180度を優先!?】

みなさんVRといえば、どんなイメージを思い浮かべますか?ヘッドマウントディスプレイや立体視など、様々あると思いますが大きな特徴の一つとして「360度」というイメージは強いのではないでしょうか。
しかし、いま米GoogleとYouTubeが共同で発表した「VR180」という新しいVRコンテンツのフォーマットが注目されています。

 

180度VRとは

※参考映像

その名の通り、180度のVR映像です。参考映像を見ていただければわかりやすいと思いますが、前方半分に映像が映し出され後方は真暗に見えます。
「これまで360度を撮影し、統合して一つの映像にすることができていたのに、なぜわざわざ視野を狭めるの?」という疑問があるかもしれません。
そこで今回は、なぜ、180度のVRが注目されているのか、どんな点が360度よりも良いのかなど「180度VR」を掘り下げながらみなさんにお伝えできたらと思います。

180度VRのメリット

1.撮影が容易

360度VR撮影との違いとしてまず挙げられるのは、撮影の容易さではないかなと感じます。360度では、カメラを中心とした360度全方向が撮影対象となります。したがって360度映像を撮影する際は、撮影者が映りこまないよう、物陰に隠れながら撮影する必要がありますし、レフ版での細やかな光の調整や被撮影者への細やかな指示を出さずに撮影する必要があります。
しかし、180度の撮影であればVRの立体視・没入感を残しながら通常の映像撮影と同じように撮影者目線で、細かな調整を行いながらの撮影をすることができます。

2.編集コストが大幅に抑えられる

360度映像を編集するためには大変な時間や技術が必要になってくるため、手軽に制作することはなかなかできません。というのも、360度どこでも見れてしまうので見せたい部分へ視聴者の目線を誘導するための仕掛けなんかも必要になってくることがあります。
180度映像であれば、VR用ではない一般的な動画編集ソフトへ対応しているコンテンツも出てきており、通常の動画編集のような感覚で制作することができるんです。

3.視聴者の目線が迷子にならない

先ほども、360度映像だと視聴者の目線を誘導する仕掛けが必要になる場合があると記しましたが、360度映像で起こりがちなのが「目線の迷子」です。360度映像だと視聴者の意思で見たいところを見れる反面、制作者が見せたいと思っていない場面を視聴者が見ている可能性が出てくるということです。
180度であれば、見せたい部分のみを映像として残すことができるので、視聴者の目線が迷子にならないのが特徴かなと思います。
また、実は「視聴者の多くが360度動画で180度も見ていない」という調査結果もあるそうで、「その映像の中で何が大事なのか」がしっかりと伝わる方が大事だとVR180の担当者も話していました。

4.動画サイズが抑えられる

360度映像は大変大きなデータ容量を必要とします。しかし、180度であれば半分となり、大きく動画のサイズを抑えることができるんです。スムーズに動画を共有・視聴することができるのもメリットのひとつですね。

180度VRを撮影することのできる機材

1.Lenovo Mirage Camera with Daydream

手のひらサイズの2眼カメラ。手振れ補正機能によりVR映像のブレを抑えることができます。

■公式サイトはこちら

2.Vuze XR

高画質な映像を撮影できることが特徴。手振れ補正に関しては若干他のものよりは劣りますが、PCで補正すれば大丈夫。また、こちらは音声が鮮明に録音できます。

■公式サイトはこちら

3.insta360 EVO

こちらは、高画質なうえ手振れ補正も強力。実は、リプロネクストでも180度VRに対応したこちらの機材を導入しました。おすすめです!
開封時の様子はこちら

■公式サイトはこちら

まとめ:手軽な180度VRでVR市場拡大を

いかがだったでしょうか。360度から180度というと一見退化したような印象を持つかもしれませんが、実は180度にすることによるメリットはいろいろとあるようです。
「なんでもかんでも360度にする必要はない」というのがGoogleとYouTubeの見解であり、VR普及のためにも手軽でわかりやすい180度を優先して広めていきたいという想いも感じられます。
360度だからこそ伝わること、180度だからこそ伝わることというものを鑑みつつ、180度のVR映像というのも選択肢の一つとして考えてみることも大切かもしれませんね。