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【VR×旅行】観光業でのVR活用事例13選!活用メリットもご紹介

【VR×旅行】観光業でのVR活用事例13選!活用メリットもご紹介

近年、旅行・観光の情報収集元はWebサイトやSNSといったオンラインメディアが主流となっています。
その一方で、自治体や観光事業者は、地域の魅力をよりリアルに伝える新しい手法として「VR旅行コンテンツ」や「360°観光動画」の導入を進めています。

VRを活用すれば、いつ・どこにいても観光地の臨場感を体験でき、現地訪問のきっかけづくりにもつながります。
この記事では、観光業・自治体PRでのVR動画活用のメリットや、最新の導入事例を紹介します。

観光振興や地域ブランディングを担当されている方は、ぜひご覧ください。

1.旅行・観光業のVR活用法は大きく2通り

旅行・観光業でのVR動画活用は、主に二つの方法に分けられます。
「旅マエ」に旅行意欲を高めるプロモーションツールとしての活用と、実際の旅行を代替・補完する**VR旅行(VRツアー)**としての活用です。

自治体や観光協会でも、地域の文化や観光資源を発信する際に、360°動画やバーチャル映像を取り入れる動きが広がっています。

1-1. 旅マエの意思決定を促すプロモーションツール

旅行前に目的地を選んでもらうための「旅マエ施策」として、VR動画は効果的です。
自治体が制作する観光PR動画や、観光施設の体験型コンテンツなどは、行きたくなるきっかけを生み出します。

「実際に行ってみたい」「この景色を自分の目で見たい」という感情を喚起できるのは、VR映像ならではの魅力です。

1-2. 旅行気分をVRで提供するVR旅行(VRツアー)

もう一つの方法が、VRを使ったオンライン旅行体験です。
ヘッドセットを通じて国内外の名所を巡る「VR旅行」や、自治体が主催する「バーチャル観光イベント」などが注目を集めています。

移動が難しい人でも自宅から手軽に観光体験ができることから、高齢者施設や教育機関での導入も進行中です。
今後は、リアルな観光とオンラインを組み合わせたハイブリッド旅行モデルが主流になると考えられます。

2.VRを旅行・観光業に導入するメリット3つ

ここでは、観光業や自治体がVR動画を活用するメリットを3つ紹介します。

2-1. 疑似体験を届けられる

VR動画は、通常の観光PR動画と異なり、まるで現地にいるかのような没入体験を提供できます。
観光地の絶景や文化体験を360°で表現することで、視聴者の心に残るリアリティある体験を届けます。

2-2. いつ・どこにいても体験してもらえる

自宅や学校、イベント会場など、どこにいても「旅行気分」を味わえるのがVR旅行の最大の特徴。
自治体プロモーションでも、遠方の潜在層に地域の魅力を届ける新しい手段として注目されています。

2-3. 幅広いシーンで活用できる

観光案内所やふるさと納税イベント、移住フェアなどでもVRブースが増加しています。
VR×観光動画の導入は、自治体のブランディングや観光DXの一環としても高い効果を発揮します。ゴーグルについて事例とともに紹介していますので、合わせてご覧ください。

3.VR×旅行・観光業の導入事例13選

では、旅行・観光業でのVR導入事例を見ていきましょう。アイデアのヒントや発見があるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。

自治体や観光施設がプロモーションにVRを導入した事例

まずは、自治体や観光施設がプロモーションにVRを活用している事例を紹介します。

  • 北山村(和歌山県)
  • 有馬温泉(兵庫県)
  • 奄美市(鹿児島県)
  • 箕輪町(長野県)
  • 熊野市(三重県)
  • 小林市(宮崎県)
  • 伊那市(長野県)
  • ときわ動物園(山口県)
  • 小千谷市(新潟県)
  • 由布市(大分県)

3-1.北山村(和歌山県)

人口減少や旅行スタイルの多様化により、地方自治体では観光誘致の新たな手法が求められています。和歌山県北山村も、ユニークな文化や自然資源を持ちながら、地理的条件から来訪者数の拡大に課題を抱えていました。従来のパンフレットや写真では伝えきれない魅力を、いかに効果的に発信するかが大きなテーマとなっていました。

そこで北山村役場は、VR動画による観光プロモーションを導入しました。視聴者は臨場感あふれる360度映像を通じて、村の自然や観光体験をまるで現地にいるかのように体感できます。これにより、訪問意欲の喚起や村の認知度向上につながり、観光振興に寄与しています。

北山村役場|観光向けVR動画 事例は こちら

3-2.有馬温泉(兵庫県)

日本三古湯の一つ、兵庫県の有馬温泉です。外出自粛の応援プロジェクトとして、疑似入浴体験ができる「有馬温泉湯めぐりVR」が公開されています。

VRゴーグルを着用しての自宅入浴イメージ
出典:有⾺温泉旅館若⼿有志プレスリリース

各施設の温泉映像が公開されており、4K対応のVRゴーグルを装着し入浴すると、自宅のお風呂がまるで有馬温泉のように感じられます。

「次は現地で温泉を楽しみたい」という気持ちにさせてくれる、癒しのコンテンツです。

3-3.奄美市(鹿児島県)

鹿児島県奄美市は、公式YouTubeチャンネル内に「奄美大島VR動画」リストを作成し、自然や歴史、文化、食などの奄美の魅力を360°伝えています。

また、イベント等で配布用としてオリジナルVRゴーグルも制作。公式キャラクターの「コクトくん」をモチーフにしたデザインです。

鹿児島県奄美市 観光PR用VRゴーグル【キャラクター型一眼VRゴーグル制作】

VRゴーグルを通して、人々の暮らしや生息する生き物、語り継がれる妖怪の視点など、様々な角度から奄美の魅力を知ることができます。

3-4.箕輪町(長野県)

「360°VRで巡る 長野県箕輪町」
出典:360°VRで巡る 長野県箕輪町

紅葉の名所で有名な長野県箕輪町は特設サイトを作り、VR技術を使った動画と静止画のコンテンツを公開しています。

上空から撮影した鮮やかな紅葉の景色は圧巻。また、VRだからこそ景色を独り占めして歩いているかのように堪能することができます。

ノベルティ用のVRゴーグルにも紅葉のイラストがデザインされ、VRコンテンツの世界観を届けています。

VRゴーグルは観光PRイベントで活用したり、箕輪町役場に訪れた方へプレゼントしています。

また、撮影地に実際に訪れた方へお渡しし、自宅で思い出を再現できるお土産としても配布しています。

3-5.熊野市(三重県)

熊野市の魅力をダイジェストで伝えているVR動画です。

海や山、棚田など自然豊かな熊野市の風景や季節のイベントが映し出され、ゆったりとしたBGMと共に癒しの時間を過ごすことができます。一本の中で様々な魅力を伝えたい場合は、こうしたダイジェストムービーがおすすめです。

3-6.小林市(宮崎県)

宮崎県小林市の観光PRムービーです。緑や湖、宿といった風景を上空や陸から眺めることができます。

映像は落ち着くBGMと共に紹介されており、レトロな雰囲気の映像からは小林市ののどかな様子が伝わってきます。

3-7.伊那市(長野県)

日本三大桜名所の一つ「高遠城址公園」のプロモーションにもVRが活用されています。


2020年は新型コロナウイルスの影響で、お花見イベントの中止が余儀なくされました。人の賑わいがない中でも満開に咲く桜を360°画像として撮影し、どこにいてもお花見を楽しめるグッズとして販売。

「高遠バーチャルお花見 ゴーグルキット」として1個1,000円で販売されました。こちら追加で3,000個の販売が決まるなど、人気と注目を集めました。

3-8.ときわ動物園(山口県)

山口県宇部市ときわ動物園の紹介VR動画です。動画では動物たちを間近で見ることができ、まるで動物たちの生息地に足を踏み入れたような感覚を味わえます。

動物園でもなかなか体験できない距離感で動物たちを見ることができるので、ナレーションと共に楽しむことができます。

3-9.小千谷市(新潟県)

「牛の角突き」のVR映像は、勢子(※)の目線で伝統行事の臨場感を味わうことができます。

(※)勢子…牛の持ち主と牛を応援する役割を担う者。角突きの特徴である「引き分け」で勝負を決める際に、牛に網かけや鼻取りを仕掛けるなど、「角突き」の取組の中で欠かせない存在

動画は全てYouTubeに公開しているので、国内だけでなく海外からでも気軽に体験していただけます。

さらに、おぢやイメージキャラクター「よし太くん」をモチーフに制作したVRゴーグルを活用していただくことで、一層没入感ある体験を味わうことも可能です。

今回制作したコンテンツは、国内外向けの観光プロモーションやイベントにて活用されます。

3-10.由布市(大分県)

大分県由布市は、観光向けに導入実証実験が行われているグリーンスローモビリティ車両「e-COM8²(愛称:nolc / ノルク)」の乗車疑似体験VRコンテンツを大分大学の学生さんと連携して制作しました。

その体験用のVRゴーグルもノルクの形をしています。観光案内所や道の駅で実施されるイベント等で活用されています。

VR旅行(VRツアー)のパッケージ事例

VR旅行は、VRヘッドセットを使って旅気分を味わうことができます。年齢層に合わせた幅広いサービスが展開されつつあります。

  • JTB
  • H.I.S.
  • NECソリューションイノベータ

3-11.JTB

旅行会社JTBは小・中学生を対象に「バーチャル修学旅行360日光編」を開発。

リアルな修学旅行が困難となったコロナ禍で開発された「京都・奈良編」に引き続き、第二弾として「日光編」が開発されました。

ただVR映像を楽しむだけでなく、映像と映像の間には日光に関するクイズやSDGsに関するワークが出題され、オンラインとリアルで学びを深めるハイブリッドな修学旅行を体験できます。


リアルな修学旅行が再開された後も、事前学習として活用できるとのこと。
思い出づくりはもちろん、歴史や文化を学ぶきっかけともなるコンテンツです。

3-12.H.I.S.

VRでハワイやバリ島などのホテルを360度ぐるっと見学

株式会社H.I.Sは、海外のホテルを360度体験できるサービスを展開。

VR見学できるホテルはハワイやグアム、バリ島など6つの地域から選択できます。旅行先のホテルを事前にチェックしておくことで、安心感して滞在先を選べます。

360°体験できるオリジナル専用端末「CREWL(クルール)」は、頭に固定するバンドがないので髪型が崩れる心配もなく、気軽に使えます。

初心者の方はもちろん、お子様から大人まで幅広い方が楽しめるサービスです。

3-13.NECソリューションイノベータ

travel voice
出典:travel voice

システム開発事業などを行う「NECソリューションイノベータ」は4社と共同し、高齢者向けのVRオンライン旅行サービスを提供。介護施設内で気軽にバーチャル旅行体験ができるサービスです。

サービスでは、介護スタッフと旅行計画から旅行後の振り返りまで体験できます。共に旅行体験に参加することで、参加者同士や介護スタッフとのコミュニケーションの活性化を促すとのこと。

現在は社会実装を目指している段階ですが、認知症防止にもつながる取り組みと言えるでしょう。

5.観光・旅行業にVRを導入する上での課題

VR旅行や自治体向けの観光動画を制作・配信する上での課題は、通信環境と体験設計です。
VRコンテンツはデータ容量が大きいため、高速通信環境(Wi-Fi/5G)やユーザーに優しい操作性が求められます。

また、自治体が観光動画を制作する際は、映像品質と没入体験のバランス設計が重要です。
観光地の魅力をしっかり伝えるストーリーデザインを行うことで、地域への訪問意欲をより高められます。

6.まとめ

VR動画は、旅行や観光の体験価値を飛躍的に高めるデジタルツールです。
自治体が取り組むVR旅行プロジェクト観光動画の制作は、現地体験を補完しながら、観光誘致や地域ブランディングの新たな形を生み出しています。

特に、360°動画やメタバース空間を活用した観光プロモーションは、移動制限のある環境下でも「行きたくなる」気持ちを生み出す強力な手段です。
今後、地方自治体を中心に、VR旅行×地域活性化の取り組みはさらに広がっていくでしょう。

リプロネクストでは、観光業・自治体向けにVRコンテンツ制作・観光動画プロモーションを企画から開発までサポートしています。
観光地の魅力をより多くの人に伝えるための最適なソリューションをご提案します。

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