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【2025年最新版】メタバースプラットフォームを提供する国内外企業12選|選び方のポイントも解説

【2025年最新版】メタバースプラットフォームを提供する国内外企業12選|選び方のポイントも解説

近年、教育やビジネス、観光、自治体広報といった多様な領域でメタバースの活用が本格化しています。その中で重要となるのが、目的に適した「メタバースプラットフォーム」と「開発・提供企業」の選定です。

国内外では多くの企業が独自のメタバースサービスを展開しており、技術特性・導入実績・カスタマイズ性も大きく異なります。導入を検討する企業・自治体にとっては、どこから情報を収集し、何を基準に比較すべきか迷うケースも少なくありません。

そこで本記事では、信頼性・実績・技術力の観点から国内外の代表的なメタバース関連企業12社を紹介します。あわせて、プラットフォーム選定時に押さえておきたいチェックポイントもまとめました。

メタバースとは何か? — 定義と注目される背景

“メタバース”とは、アバターを通じて交流・体験ができる三次元の仮想空間を指し、リアルとデジタルの境界を越える体験を提供する技術領域です。かつてはゲーム領域が中心でしたが、現在では教育、観光、自治体広報、企業研修、展示会、採用、ブランディングなど、実用的な活用が急速に拡大しています。

VR/AR/MR、3D空間設計、生成AI、AIアバターなどの技術進歩により仮想空間の没入感が飛躍的に向上。もはや一過性のトレンドではなく、次世代のコミュニケーション基盤として期待されています。

メタバースのプラットフォームを提供している国内企業7選

国内では、企業・自治体向けの高度なXRプラットフォームから、クリエイター向け制作ツールまで、幅広いサービスが提供されています。

1.株式会社リプロネクスト

リプロネクストが提供する、Roomiq(旧DOOR)は、Webブラウザで利用できるメタバースプラットフォームです。アプリのインストールは不要で、URLを共有するだけで誰でも簡単にアクセスできます。これまでに累計300万人以上のユーザーに約26万の空間を提供し、アバター同士の交流、画面共有、ライブ配信など、さまざまなシーンで活用されています。現在では、ビジネス用途で導入する企業も増えています。

参考:https://roomiq.jp/

2.株式会社Cluster

Cluster株式会社は、さまざまなデバイスからアクセスできるメタバースプラットフォームを提供している企業です。

同社が提供するプラットフォームであるClusterでは、音楽ライブやプレゼンテーションなどのイベントだけでなく、いつでも参加できる仮想世界でチャットやゲームを楽しめます。Clusterは、仮想空間でのイベントに特化したプラットフォームであり、VRデバイス向けに提供されている点が特徴です。バーチャルなコミュニケーションや、エンターテインメントを求める人々にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

参考:https://corp.cluster.mu/

3.株式会社Psychic VR Lab

株式会社Psychic VR Labが運営するSTYLYは、VR/ARコンテンツ制作・共有プラットフォームです。コードを書かなくても、簡単にVR/ARコンテンツを作成・公開できます。

世界中の都市の3Dデータが組み込まれており、これを利用して実世界と関連したコンテンツを作成・提供することが可能です。さらに、STYLYはさまざまなデバイスに対応しており、スマートフォンを使ったAR体験から始まり、AR/MRグラス、Webブラウザ、そしてVRHMDなど、多彩なデバイスでコンテンツを体験できます。

今後も世界中のクリエイターや各都市と連携しながら、現実世界をテクノロジーで拡張する「リアルメタバース」を推進し、ライフスタイルにXR/リアルメタバースを組み込んだ「空間を身にまとう時代」を築いていくことが予想されるでしょう。

参考:https://styly.inc/ja/

4.株式会社Gugenka

株式会社Gugenkaは、日本のメタバース業界で注目を集める企業の1つです。同社はXRデジタルプロダクトマーケットである、XMarketを運営しています。XRを活用した日本アニメのデジタルグッズ販売や技術研究を行っている点が特徴です。また、世界最大級のメタバースプラットフォームである、VRChatの公式パートナーとしても知られています。

さらに同社は、HoloModelsと呼ばれるアニメ公式キャラクターのデジタルフィギュアを提供し、世界最大数のアニメ公式キャラクターが利用可能なサービスを展開していたり、スマートフォンで簡単にアバターを作成できるサービスMakeAvatarも展開していたりします。

参考:https://gugenka.jp/

5.MetaTokyo株式会社

MetaTokyo株式会社は、国内で新たなメタバースプロジェクトを進行している企業です。

NFT(非代替性トークン)を用いた新しいメタバース上に「グローバル文化都市トーキョー」を創出することを目指しています。

同プロジェクトでは、国内外の多様なクリエイターやパートナー企業と協力し、デジタル上の文化都市を形成し、エリア開発やNFTを通じた日本から世界へのデジタル文化の輸出、TOKYO発のグローバル・クリエイター・エコノミーの実現が目的だそうです。オープンメタバースとNFTを融合させ、さまざまな世代の日本カルチャーを発信しています。

過去には、日本最大級のNFTアートプロジェクト「Generativemasks」や原宿ファッションを世界に広めたストリートスナップ雑誌「FRUiTS」とのコラボレーションを行い、ポップアップミュージアムやウェアラブル(アバター向けファッション)の展開、NFTアートの販売などを行ってきました。また、デジタル・ファッション領域にも進出し、世界最大の完全デジタルファッションウィーク「Metaverse Fashion Week」の公式プログラムとしてもコラボレーションしています。

参考:https://asobisystem.com/solution/metatokyo/

6.凸版印刷株式会社

凸版印刷は、印刷・情報加工で培った高精度なデジタル技術を基盤に、実空間とデジタル空間を統合したメタバース領域を強化しています。高精細な3Dデータ化、質感表現、空間設計などに強みを持ち、企業や自治体のリアル空間をそのまま仮想空間へ再現するソリューションを提供している点が特徴です。

同社が向かう方向性としては、単なるバーチャル空間の提供に留まらず、ビジネス現場での共同作業、展示・ショールームの高度化、文化資産のデジタル継承など、実務価値を高める「産業メタバース」の実現を重視しています。信頼性の高いデータ基盤やセキュリティ技術を組み合わせ、企業が安心してメタバース運用を行える環境づくりを推進している点も大きな特徴といえます。

参考:https://www.holdings.toppan.com/ja/story/business/story14.html

大日本印刷株式会社(DNP)

大日本印刷(DNP)は、情報コミュニケーション領域で培ったコンテンツ制作・データマネジメント技術を強みに、XR/メタバース分野へ本格的に取り組んでいます。3D文化財アーカイブ、バーチャルショールーム、教育・研修向けの体験設計など、多様な業界ニーズに合わせてデジタル空間を構築できる柔軟性が特徴です。また、実空間の高精細データ化やインタラクション設計を得意とし、ユーザーが直感的に体験できる“伝わる空間”を提供しています。

同社が向かっている方向性としては、企業活動や社会サービスの高度化に寄与する「社会実装型XR」の推進が挙げられます。F2Fでの接客・展示・教育をデジタル空間へ拡張することで、距離や物理的制約を超えた新しいコミュニケーションを創出することを目指しています。さらに、データセキュリティやコンテンツ管理のノウハウを活かし、企業が安心してメタバースを活用できる運用モデルの整備も強化しており、産業・文化・教育など幅広い領域でのXR活用を見据えた取り組みを進めています。

参考:https://www.dnp.co.jp/biz/products/maintag/xr.html

メタバースのプラットフォームを提供している海外企業7選

海外にも多くの企業がメタバースのプラットフォームを提供しています。以下で代表的な企業を確認しておきましょう。

1.Epic Games

Epic Games(エピックゲームズ)は、アメリカに拠点を置くゲーム開発会社であり、クロスプラットフォームのゲームエンジン技術を提供しています。特に、フォートナイト(Fortnite)は世界的に有名なバトルロイヤルゲームで、同社が開発・運営しています。

また、同社のゲーム開発者向けのクロスプラットフォームであるUnreal Engine (アンリアルエンジン)は、多くのゲームによって使用されています。革新的なゲームとテクノロジーを開発し、ゲーム業界に大きな影響を与えているのが、同社の強みです。

参考:https://www.epicgames.com/

2.Roblox

Roblox Corporation(ロブロックス・コーポレーション)は、アメリカのビデオゲーム開発企業であり、本社はカリフォルニア州サンマテオに位置しています。

同社は2004年に設立され、最初のゲームであるDynaBlocksをベータ版でリリースしました。その後、ゲームの名称をRobloxに変更し、2006年9月1日に正式にリリースされました。プレイヤーがゲームを制作、学習、交流、そしてプレイできるオンラインゲームプラットフォームです。

参考:https://www.roblox.com/

3.The Sandbox

The Sandboxは2011年に設立され、現在は香港に本社を構えるAnimoca Brandsの子会社です。同社が提供する主力製品は「The Sandbox」であり、これは3Dブロックチェーンベースのビデオゲーム、プラットフォーム、およびゲーム作成システムです。

The Sandboxのおもな特徴は、以下のとおりです。

・NFTビルダー:クリエイターがボクセルアセットとゲーム体験を構築し、それらをブロックチェーン上で収益化できる機能

・マーケットプレイス:ユーザーがアセットを交換し、取引できるプラットフォーム

・ゲームメーカー:クリエイターが自身のゲームを作成し、プレイヤーに提供できるツール

参考:https://www.sandbox.game/en/

4.Decentraland

Decentraland(ディセントラランド)は、ブロックチェーン技術を駆使した究極のメタバースを目指すプラットフォームを提供する企業です。ユーザーは仮想世界を創造し、探索し、他のユーザーと交流できます。

Decentralandのおもな特徴は、以下のとおりです。

・自己所有の仮想空間

Decentralandは、ユーザーが個別のスペースとして自分の一角を「名前」(Decentraland内の個別スペース)として所有できる場所です。ここでは、ユーザーが建物を自由に建設し、実験したり、イベントを開催したりできます。

・SDK

DecentralandのSDKを使用すると、ユーザーは独自のゲームやアプリケーションを作成できます。同プラットフォームでは、ゲームや収益の制御が完全にユーザーに委ねられている点が特徴です。

・スマートウェアラブル

スマートウェアラブルを使用すると、ユーザーのアバターがDecentraland内で一緒に旅することができます。これにより、ユニークな体験が可能です。

参考:https://decentraland.org/

5.Meta

Meta(旧Facebook社)は、世界中の人々がコミュニティを形成し、世界をより身近に感じる力を持つことを目指しています。30億人以上のユーザーがアイデアを共有し、相互支援するためにMetaの製品を利用している点が強みです。

Facebookの成功を受けて、Metaは2Dの枠を超え、拡張現実、仮想現実、複合現実などの没入型体験へ進化しています。また「Horizon Worlds」というメタバースプラットフォームを提供し、VRを活用したコミュニケーションやイベントが可能です。

Horizon Worldsは、VRヘッドセットを身につけ、アバターを介して仮想世界に入ることができるプラットフォームです。ビジネスミーティングやイベントの開催など、多彩な体験が可能ですが、現時点では日本でのリリースはまだ行われていません。

参考:https://about.meta.com/company-info/

6.Microsoft

WindowsやExcel、WordなどでもおなじみのMicrosoftは、世界的なテクノロジー企業であり、多岐にわたる製品とサービスを提供しています。同社はメタバースの分野でも注目されており、Microsoft Meshというプラットフォームを開発しています。

Meshは、物理的に異なる場所にいる人々が共通のホログラフィックエクスペリエンスを通じて共同作業できるMixed Reality(複合現実)機能と、仮想会議やチャット、共有ドキュメント上でのコラボレーションなどを可能にするTeamsの生産性ツールを統合している点が特徴です。これにより、リモートワーカーがよりパーソナルで楽しくコラボレーションできる環境を提供しています。

参考:https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-teams/microsoft-mesh

7.VRChat

VRChatは、世界各地の人々が仮想現実の中で交流し、創造し、遊ぶためのプラットフォームです。Unity SDKを利用して、25,000以上のコミュニティ作成されたワールドを探索したり、自身でワールドを作成したりすることができます。

ユーザーは手の動きや感情表現を含むアバターをカスタマイズし、3D空間内で会話やゲームを楽しむことができます。社会的なVR体験を求める人々にとって、VRChatは魅力的な場所です。

参考:https://hello.vrchat.com/

プラットフォーム選定時のチェックポイント

セキュリティ・データ所有権・運営体制
 個人情報保護・アクセス制御・データの管理責任など。利用規約やプライバシーポリシーの確認を。

目的との整合性
 教育なら双方向性や没入感、ビジネスならコラボレーション機能/画面共有など、イベントならスケーラブル性・同時参加人数といった要件を明確にする。

ターゲットと体験設計
 誰が入るか(一般消費者/学生/社員/ファン etc.)、どのように参加するか(VRヘッドセット/PC/スマホ/Webブラウザなど)で設計が変わる。

デバイス対応・アクセスのしやすさ
 利用者に過度なハードルを課さないこと。インストール不要、軽量なブラウザベース、モバイル対応などは重要。

カスタマイズ性・拡張性
 将来的な機能追加やデザイン自由度/ブランド対応など。自社の独自性を出せるか。

コスト構造
 初期費用だけでなく、保守運用、ライセンス、トラフィック費用、サーバー・ネットワークコストなども考える。収益化可能なモデルがあるならその見込みも。

メタバース活用の効果を高めるために不可欠な取り組み

メタバースのプラットフォームを選択するだけでは、大きな効果を得ることが難しいでしょう。ここでは、メタバース活用の効果を高めるために不可欠な取り組みをご紹介します。

最新情報・技術のキャッチアップ

最新の情報や技術に追いつくことは、急速に進化しているメタバース分野において不可欠です。総務省などもメタバースにおけるイノベーションを促進するため、新たな課題に関する研究会を開催しています。メタバースのトレンドや技術を的確に把握し、効果的に活用することが必要です。

使いやすいUI・UXの実装

使いやすいユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)の実装も、メタバースの成功に不可欠です。ユーザーが直感的に操作でき、快適な体験を提供するデザインに注力しましょう。

メタバース人材の確保・育成

メタバースの開発や運用には専門的なスキルが必要です。企業や教育機関は、メタバースに詳しい人材を採用し、育成することで、効果的な活用が可能となります。メタバースに関連する研修や教育プログラムの提供も検討し、人材の育成を促進するべきです。

まとめ

メタバースは、教育、観光、ビジネス、文化など幅広い分野で実装が進む次世代のコミュニケーション基盤です。国内外の企業が多様なプラットフォームを提供しており、目的や予算、求める体験設計に応じた選択がますます重要になっています。

特に、ブラウザ対応・アクセスのしやすさ・カスタマイズ性・運用サポートなど、導入後の体験価値を左右する要素は慎重に見極める必要があります。自社の目的と利用シーンを明確にし、最適なパートナーとともにメタバース活用を進めることが、成果を高める大きなポイントとなるでしょう。

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