観光地や旅の魅力を発信するには様々なマーケティング施策がありますが、注目を集めているのがプロモーション動画です。しかし動画といっても、どんな効果があるのか疑問に思う方も多いでしょう。
そこでこの記事では、観光プロモーションの重要性やどんな手法があるのか、その中で動画を活用するメリットや事例をご紹介します。
「観光地・観光スポットの魅力を効果的に伝えたい!」
「動画に注目が集まっているが、イマイチ活用法がよくわからない」
と考えているご担当者様はぜひご一読ください。
目次
観光地のプロモーションでよく見られるのが、建造物や特産品などの名物を押し出したものです。名物を押し出すことも重要なことですが、どの観光地にも名物はあるため、それだけでは旅行客の目を引くことはできず、集客にも繋がりません。
そこで大事になってくるのが、どのような体験価値を届けられるか。
近年はモノ消費よりコト消費と言われるように、旅行でもその場で得られる体験価値をアピールすることが、集客や動機付けに結びつくのです。
まずは、それぞれの観光地の土地・人・モノの魅力を掛け合わせた体験価値を見出すことが大切です。
観光プロモーションを行う前に決めておくべきことがあります。これを決めるだけで、観光プロモーションの方向性が固まり、成功確率が伸びます。
観光プロモーションを行う前に決めておくことがこちら。
旅行客といっても、年齢や家族構成によって求めている体験価値は異なりますし、情報をどの媒体から集めているかも変わってきます。そのためターゲット層を明確にせず観光プロモーションを行なっても、ぼんやりとしたものになり、旅行客の心には響きません。
ターゲットとする旅行客を決めることで、観光プロモーションの企画はもちろん、どのように発信すれば良いかも明確になります。
「どのような旅行客にどんな企画を、どのような情報を届けるか」が重要です。
観光地の魅力や名物といった情報を届けるだけではいけません。ターゲット層を定めた後に、どうしたら興味・関心を引けるかということを考えましょう。
特に大切なのが体験価値を伝えること。その観光地に訪れることで、こんな体験ができるという期待感を旅行客に伝えられれば、自然と旅行客は興味・関心を持ってくれます。
旅行客によって、どのような媒体で情報を得ているかは異なります。発信する媒体を間違えてしまうと、魅力的なコンテンツを用意してもターゲットユーザーには届きません。
例えば、インターネット・SNSを中心に情報収集をしている10代・20代前半をターゲット層にしているのに、雑誌で情報発信をしても効果は薄いといえます。
ターゲット層となる旅行客に情報が届き、魅力を最大限伝えることができる媒体を選定することが大切です。
観光プロモーションには代表的な手法があります。
近年、活用する自治体や企業が増えているSNS。観光とSNSは親和性が高く、ビジュアルで訴求するInstagramではハッシュタグを上手く活用し、集客を伸ばしている観光地が増えています。
10代〜30代の女性や若者を中心にSNSで旅行先を決めるという人が増えており、拡散性も見込めるため、ユーザーの興味・関心を引くような観光プロモーションを行えば、効果的な集客に繋がります。
雑誌は趣味趣向によって読者層が細分化されるため、ターゲットとなる旅行客にピンポイントで情報を届けやすくなります。
また購入した雑誌を何度も手にとる方も多いため、掲載誌面を何度も見てもらいやすいというメリットもあります。
広告といってもさまざまなものがありますが、大きく分けるとインターネット広告・マス広告・SP広告に分けられます。
それぞれの広告によって、メリットやデメリット、費用も変わってきます。
そこを踏まえた上で広告を見るであろうユーザー層とターゲットをすり合わせていく必要があります。リーチしてほしい方に情報を届けるために、適した広告を活用しましょう。
イベントを開催し、参加者に観光地を知ってもらうという手法もあります。観光地の魅力を活かしたコンテンツを用意するのはもちろん、今後ターゲット層としたい旅行客に向けてイベント内容を組むのも効果的。
複数の自治体が集まるイベントに出展することも一つの手です。複数の自治体が集まるイベントは、来場者が多くなるので、潜在顧客に観光地を知ってもらうきっかけとなります。
ふるさと納税とは、生まれた故郷や応援したい自治体にお金を寄付する制度。世間的に浸透してきている制度ですが、特産物などの返礼品が観光プロモーションとしても機能しています。
ふるさと納税の返礼品は観光地の魅力をアピールするツールでもあるので、その土地ならではの魅力を伝えることができるものを返礼品にすると効果的です。
最近では、XRと呼ばれるVR,AR,MRなどの最先端テクノロジーをマーケティングに活用する企業・自治体が増えてきています。
VRを使えばどこにいても現地にいるかのような疑似体験ができるので、遠方のターゲットにも魅力を伝えやすくなります。また、ARを使って現実とデジタルが重なり合った複合現実の世界を体験できるなど、現地での付加価値としてプロモーションする自治体も登場しています。
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動画は魅力をダイレクトに伝えることができる効果的なツールです。
ストーリー仕立ての構成にしたり、ユニークな切り取り方をしたりと動画はさまざまな視点から伝えることができます。またSNSや広告との親和性も高く、ホームページにも掲載できるため、一つ制作することで様々なチャネルで活用できる点が特徴です。
では、代表的な手法の中でも注目を集めている動画プロモーションについてメリットを3点ご紹介します。
文字や写真などの紙媒体では視覚のみにしか情報を届けることができませんが、動画では視覚と合わせて聴覚にも訴えかけることができるので、多くの情報を届けることが可能です。
観光スポットの見所や実際の街並みを歩くシーンを入れることで、体験イメージを細かく届けられるでしょう。
また観光地の雰囲気や空気感がリアルに伝わるので、観光地特有の魅力がユーザーの記憶に印象的に残りやすいのも特徴です。
主に視覚情報で魅力を届けるので、日本だけでなく世界中に魅力を発信できます。
PR動画は、言葉に頼ることなく情報を届けられるので万国共通。より詳細な情報を届けたい場合は、テロップや音声を外国語対応にアレンジすることもできます。
特にインバウンド集客を狙う観光地であれば、魅力的な動画を制作し、海外に向けて発信することが有効です。
動画は汎用性が高いのも特徴です。
ホームページやSNS、YouTubeなどの動画サイト、観光案内所の案内板に掲載することも可能。またパンフレットやフリーペーパーなどの紙媒体にも二次元バーコードを掲載してリンクを貼ることもできるでしょう。
SNSや動画サイトは世界中に利用者がいるので、多くの人の目に止まる可能性が高くなります。一本動画を作ることで、色んなシーンで活用することができます。
それでは実際に、観光プロモーションに動画を活用した事例を見ていきましょう。
全国各地から8つの注目動画を集めました。各動画に込められた想いや、ポイントも合わせてご覧ください。
こちらは、北海道釧路市のプロモーション動画。
大自然の映像を中心に、釧路市の有名スポットである釧路湿原や阿寒湖などを8Kの高画質で見ることができます。
海の幸やグルメの映像も盛り込まれており、見ているだけでお腹が空いてきます。
こちらの動画は、外国語にも対応した字幕機能がついているので、外国の方でも土地の魅力を知ることができますよ。
続いては、福岡県の魅力がまとめられているこちらの動画。
全部で32の有名スポットやグルメが詰め込まれており、まさに福岡の魅力がぎゅっと凝縮されているPR動画です。全て4Kの高画質で撮影されているので、クリアな映像を楽しめるのも嬉しいポイントですね。
YouTubeの概要欄にはタイムスタンプがつけられているので、気になるスポットをすぐにチェックできますよ。
こちらは愛媛県の観光プロモーション動画。
人気お笑いコンビ「和牛」のお二人が、愛媛県の観光スポットを背景にムードたっぷりのデュエットソングで魅力を紹介しています。
動画にはコミカルな要素も入っているので、最後まで楽しく見ることができますよ。また、歌を活用したPR方法なので視聴者の記憶にも残りやすいですね。
ここで、全てアニメーションで制作されているPR動画もひとつご紹介します。
奈良県の観光PRとして制作されたこちらは、映像アーティストの井上涼さんが手掛けているプロモーション動画。可愛らしいキャラクターがたくさん登場している楽しい映像になっていますね。
アニメーションなので小さなお子様から大人まで、幅広い方に魅力を届けられそうです。また、こちらは全編英語の歌詞で制作されているため、国内だけでなく海外の方にも効果的なPRができています。
続いては、長崎県南島原市の観光プロモーションです。
主人公の男性が天国へと旅立つ前に、過去のとある一日に戻って愛する人に想いを伝えに行くストーリー。短編映画仕立ての動画なので、観光PRというよりも一つの作品として楽しむことができます。ぜひ美しい背景や音楽を楽しみながらご覧ください。
こちらは岡山県の魅力がギュッと詰まった観光PR動画。
四季折々の見どころや観光スポットを、タイムラプスやハイパーラプス、空撮などの撮影技法を組み合わせて紹介しています。
様々な撮影技法を取り入れることで視聴者を飽きさせず、それぞれのスポットが一番魅力的に見えるように工夫がされています。特に美しい自然の風景はまさに圧巻。岡山県の魅力を様々な視点から楽しむことができる動画です。
新潟県の観光PR動画をご紹介します。
こちらは、とある外国人観光客に密着したインバウンド向け動画です。映像は新潟に到着するところから始まるので、視聴者も当事者目線で観光気分を味わうことができますね。概要欄にリンクのあるガイドサイトでは撮影場所や詳しい体験内容を確認できます。
新潟のプロモーション動画事例に関してはこちらの記事でも紹介しています。
最後は、弊社(リプロネクスト)が制作を担当させていただいた新潟県小千谷市の観光PR動画です。
国内外の幅広い層に向けて訴求するプロモーションコンテンツとして、”人・体験”をテーマに制作しました。
小千谷市でこれまで受け継がれ、磨かれてきた「錦鯉」「花火」「小千谷縮」「牛の角突き」などの
文化・伝統の現在とバックグラウンドを、携わる人々の言葉とともに感じていただく仕上がりになっています。
▶︎▶︎制作実績:小千谷市観光交流課 様【観光プロモーションコンテンツ制作】
▶︎▶︎制作実績:小千谷市観光交流課 様【観光プロモーションコンテンツ制作&広告運用サポート】
この記事では、観光プロモーションで大切なことや手法、観光プロモーションに動画を活用するメリット・事例をご紹介しました。
日本各地に魅力あふれる観光地があるからこそ、観光プロモーションの質で集客に差が出てきてしまうのも事実。効果的な観光プロモーションを行えるかどうかがカギとなってきます。
そんな観光プロモーションの中でも有効な手法である動画。他の観光地にはない魅力を動画で伝え、集客を目指してみてはいかがでしょうか。
弊社(リプロネクスト)では、お客様のご要望に寄り添いながら、リアルを届けることを大切に動画制作を行なっています。観光プロモーション動画について検討中の方は、お気軽にお問合せください。