
近年VRが世の中に浸透し新しい事業を始める企業が多く見られるようになりました。そんな中、VRは既に新たな進化を遂げようとしています。
今回は、VRの新技術「ルームスケールVR」を徹底解説していきたいと思います。この技術を取り入れた事例も掲載しているので、ぜひ参考にして見てくださいね。
目次
ルームスケールVRとは、VR(バーチャル・リアリティ)体験をする際にユーザーが現実世界で小部屋サイズの空間を動くことのできる技術のことです。
つまり、ゲーム内では遠く離れた場所にアイテムが落ちている場合は「歩く」「しゃがむ」「手に取る」といった動作が必要となります。
まず、VRとは専用のゴーグルを着用し、映し出された「仮想世界」に自分が実際に入り込んでいるような体験ができる技術のことです。※VRについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
通常のVRに「動く」という動作が加わり、さらに仮想世界に入り込める点が「ルームスケールVR」の大きな魅力です。
出典:VRまにあっくす!
ゴーグルを着けながら自由に動くと聞いて「家は狭いし家具とか壊さないかな…」と思った方もいらっしゃるのでは。ご安心ください。後にご紹介するルームスケールVR用ハードウェア「HTC VIVE」ではユーザーがプレイ前にあらかじめ動ける範囲を設定します。その範囲をVR内で青い壁を表示し、はみ出そうになると警告してくれます。また、「Oculus Rift」でもヘッドセットにセンサーが内蔵されていて、安心して楽しむことができます。
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VIVEはアメリカのコンピュータゲーム製作会社「Valve」と台湾の電子機器メーカー「HTC」が協力して開発。最大の特徴はルームスケール機能を搭載している点です。3m(縦)×4m(横)の部屋の範囲にいるユーザーのゴーグルの向きや位置などをリアルタイムで検出することが可能で、ユーザーが動くと映像内のキャラクターも連動して同じ動きをします。
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Oculus Rift SはVIVEと同様、ルームスケールVRが体感できるハードウェア。従来モデル「Oculus Rift」よりもVR酔いしにくく、ヘッドセットに5つのカメラが内蔵されています。これまではルームスケールVRに対応するために別途Oculusセンサーを購入する必要がありました。しかし、Rift Sでは部屋を見渡すだけでヘッドセットがユーザーの動作を追えるようになりました。VIVEよりも1万円ほど安く購入可能です。
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人は見たり聞いたりするよりも圧倒的に体験した事の方が記憶に残ると言われています。この企業では「体感型プレゼン」と称し、不動産会社に対して顧客へのプレゼン力を高めるルームスケールVR「ALTA VR-mini」を提供。
このシステムは住宅の3D プランを作成し、約4m×4mのスペースにVR空間を作り出すことができます。通常のVRとは違い、顧客は3D 化された住宅内を歩きまわったり、しゃがむなど自由な動作が可能です。
紙の図面やモデルハウスよりデータなので自由に手を加えられることに加え、顧客が完成形をしっかりイメージできる点が魅力です。
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いかがでしたでしょうか。
今回はVRの進化系「ルームスケールVR」をご紹介いたしました。通常のVRに「動く」という動作が加わり、より仮想空間に没頭できる点が大きな特徴でした。
ゲームにとどまらず、住宅紹介や医療にも使われていて、今後もその幅が広がっていきそうです。
ますます進化を遂げるVR技術。私たちの暮らしを変える日も近いかもしれませんね。