ビジネスのデジタルシフトにより、業界問わず採用のオンライン化を進めている企業が増えています。
そのような中、
「オンライン説明会を実施したいけど、どうすればいいの?」
「どのような配信サービスがあるの?」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
オンライン説明会は場所にとらわれずに実施できるため、より多くの求職者と接点を持ちやすくなるなど様々な効果が期待できます。
この記事では、オンライン説明会のメリット・デメリットや実施する際のポイント、オススメのツールや実施事例についてご紹介いたします。
オンライン説明会の導入を検討されている方はぜひご一読ください。
目次
オンライン説明会(Web説明会)とは、スマートフォンやパソコンを通して、どこからでも参加することができるWeb上で行う企業説明会です。
インターネットサービスの普及・採用方法の多様化により、就職活動の形が変化し始めています。学生は就職サイトやSNS、コーポレートサイトで情報を集めることが主流となっているので、まずはオンラインで会社説明会を実施し、応募者(エントリー)の母数を増やす動きが活発化しています。
一言でオンライン説明会といっても、大きく分けてライブ配信型・録画配信型の2種類があります。それぞれの特徴とメリットをお伝えします。
ライブ配信でのオンライン説明会は、リアルタイムで実施されます。
就活生は聞きたいことをその場で質問でき、就活生と社員がチャットや音声でコミュニケーションをとることも可能です。
ビデオ通話機能を利用したオンライン説明会であれば、お互いに顔を見ながらコミュニケーションをとることも可能。対面での説明会に近いようなコミュニケーションを大切にしたいのであれば、ライブ配信をオススメします。
録画配信でのオンライン説明会は、事前に収録したものをオンライン上で公開して実施。
録画配信はライブ配信のようにリアルタイムの交流はできませんが、いつでも好きな時間に見てもらえるのは大きなメリットです。
視聴ハードルが下がるので、一人でも多くの求職者に認知してもらいたいという企業にはオススメ。また配信トラブルの心配もなく何度でも編集ができるので、届けたい情報を就活生に漏れなく届けることができます。
対面での会社説明会に比べて、オンライン説明会はどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
訪問型の会社説明会は参加者数に上限があったり、参加者は決められた時間・場所にその場にいる必要があるなど、いくつかの条件があります。その点、オンラインであればスキマ時間に好きな場所から視聴できるなど、対面に比べると「参加のしやすさ」が魅力。
長距離の移動も削減できるので、U・Iターン者の採用を検討している企業にもオススメです。また、オンライン上で広く周知できるため多くの学生との接触機会の創出が期待できるでしょう。
参加者の母数が増えることで結果的に多様な求職者と出会える可能性が高まります。
オフラインの場合、何十社もの説明会を受けるのは難しく、Web上の情報で優先順位を付けて企業数を絞る就活生が多いです。一方でオンライン説明会は参加のハードルが低い分、企業に対する志望度が高くなくとも説明会に参加する就活生が増えます。
参加者の母数が増えることが多様な就活生に出会うことにつながり、採用活動の幅も広がります。
対面の会社説明会の場合、参加者側・主催者側共に時間やコストがかかります。特に主催者側は、会場やブース設営・資料の印刷、運営スタッフの配置など準備段階から多くのコスト・時間を費やします。
しかしオンライン説明会の場合、対面に比べるとブースや人員をコンパクトに収めることができます。またオンラインの場合は、一度開催することでその後何度も繰り返し使うということも。
削減したコストを他の採用コンテンツやWeb広告に回すなど、別の施策にリソースを割くことができます。
もちろんオンライン説明会にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
会社説明会をオンラインで実施する場合、社員の雰囲気や会社のムードは対面よりも伝える努力が必要となります。
また、オンラインだとどうしても求職者が受け身の姿勢になってしまうことも。コンテンツ設計や、オンラインとオフラインのハイブリッド型で会社説明を行うなど、企業の目的によって柔軟に対応することが求められます。
オフラインの会社説明会よりも労力がかからないとはいえ、オンライン説明会にも事前準備が必要になります。
特に大切なのは、配信環境の整備。通信環境に問題がないか、配信機材は用意されているか、準備を進める必要があります。機材がない場合はレンタルサービスを利用することも選択肢の一つです。
また、どんなツールを活用するかも事前に準備し、リハーサルやテスト配信を行ってから本番に望みましょう。
オンライン説明会は参加するハードルが低くなっているため、参加人数が増える反面、企業に対しての関心度が低い可能性もあります。
またライブ配信のオンライン説明会でも顔が見えない状態であれば、就活生の緊張感が薄いという場面も。コンテンツの内容や配信スタイルでどのように魅力を伝えるかが、企業の腕の見せ所にもなるでしょう。
ここでは、オンライン説明会を開催する際に必要なものをご紹介します。
オンライン説明会を開催するために、配信環境が必要となります。
ネットワーク環境とデバイスがあれば 最低限の配信が可能ではあります。しかし、参加者側の目線に立つとマイクや配信用カメラなど、十分な配信を行える環境が必要です。
オフラインの会社説明会と同様に、参加者との連絡手段を確保しなければなりません。
オンライン説明会であっても欠席時やネットワークトラブル時など、連絡が必要となるケースがあります。こういった時のために就活生に連絡手段・対応方法を共有することで、トラブルに円滑に対応することができます。
オンライン説明会で最も重要と要素がコンテンツです。
オンライン説明会は就活生からみれば参加しやすいものではありますが、反対に退出もしやすいといえます。そのため就活生に企業の思いや魅力を伝えるコンテンツを用意することが重要。
できる限り企業や社員の雰囲気を感じられるようなコンテンツを用意することで、ミスマッチ防止にもつながります。
オンライン説明会は参加者を募りやすいからこそ、成功させることができれば就活生に企業の魅力を広く伝えることができます。
そこでオンライン説明会を成功させるためのポイントを4つご紹介します。
ライブ配信であれば、リアルタイムにコミュニケーションをとれます。社員と就活生、双方向のコミュニケーションを活性化させることで、企業や社員の雰囲気も伝わりやすくなり、オンライン説明会も充実したものになります。
会社説明以外にアイスブレイクや座談会などの交流の場を設けることで、就活生がコミュニケーションをとりやすい環境を提供できます。
また会社説明のプレゼンテーターの話し方・進め方も重要です。就活生を飽きさせないように、淡々と話すのではなく就活生に問いかけたり、話し方に強弱をつけたりと工夫をしましょう。
録画配信はリアルタイムでコミュニケーションをとることができないため、基本的に就活生が一方的に視聴します。
コンテンツ次第によっては、就活生が飽きてしまい離脱してしまいます。また最後まで視聴したとしても、企業理解が浅いまま終わってしまうケースも。
そこで、配信するコンテンツはコンパクトかつわかりやすくすることが重要です。企業の魅力が伝わりやすい表現を使いながら、長くても30分以内に収めましょう。
オンライン説明会はインターネットトラブルや機材トラブルなど、さまざまなトラブルが想定されます。
トラブルが発生した時に迅速に対応できなければ、参加満足度が落ちるだけでなく、企業に対するイメージも下がってしまいます。
トラブルが発生しないように事前にリハーサルを重ねておくことも重要ですが、それ以上にトラブルが発生した際にどういった対処をとるかを準備しておくことが重要です。
会社説明会の目的は「応募につなげる」こと。「オンライン説明会を開催することで精一杯となってしまいその後、思うように応募を集めることができなかった…。」という企業も少なくありません。
就活生が選考に進んでいくための導線は、オンラインならではのものをつくっていかなければなりません。
例えば、参加者に対して簡単なウェブアンケートを取り、そのアンケートを基に就活生の個人情報を得て就活生にアプローチする。バーチャルオフィスツアーや、より詳しい会社の説明を行っている動画を視聴できるリンクを配布する。実際に視聴してくれた就活生には1次選考を免除するなど、様々な工夫を考える必要がありそうですね。
ここからは、オンライン説明会におすすめのツールをご紹介します。
ライブ配信か録画配信かによって適したツールも変わるので、どのツールを利用するか選択する際の参考にしていただけると嬉しいです。
zoomの無料版は100人まで参加可能で、有料プランにすればよりたくさんの参加や、ウェビナー形式の配信も可能となります。
参加者の顔を見ることができ、画面共有も行えるため、ライブ配信のオンライン説明会を実施しやすいツールと言えます。何よりイベントや大学の講義など、様々なシーンでサービスが浸透していることで、求職者側が利用しやすいというのもメリットですね。
録画にもライブ配信にも対応できるのが、YouTubeです。
YouTubeは利用ユーザーが多いため、アーカイブとして配信動画を残しておくことで、多くの方にリーチする可能性があります。
またYouTubeにはチャット機能もあるため、ライブ配信でオンライン説明会を行い、リアルタイムでコミュニケーションをとることが可能です。
企業のチャンネルを作り、説明会以外の動画コンテンツにも誘導するなど表現の可能性も広がります。
続いては、オンラインイベントツールの「Remo」。オンライン空間で動きのあるコミュニケーションを実現でき、参加者同士の交流を大切にしたイベントを行うことができます。
全体に向けたプレゼンテーションモードや、部屋(テーブル)ごとに少人数に分かれた交流もできるので、様々なプログラムを用意することで就活生には主体的に参加してもらえます。
また、Remoではフロアのデザインを自由にカスタムできるので、オフィス空間を再現することも。弊社リプロネクストでは、Remoを活用したオンラインイベントの企画・運営サポートを行っていますので、気になるという方はこちらからお気軽にご相談ください。
▶関連記事:Remo(リモ)とは?機能の特徴や価格、使い方をわかりやすく伝授!
jinjerミーティングはCallingが「jinjer」ブランドに統合となって、更新されたサービスです。
ミーティングだけでなく、ウェビナーにも対応しており、1,000人にのぼる大規模なオンラインイベントも開催できるため、大規模なオンライン説明会におすすめ。またアンケート機能もあるため、選考に進んでもらう導線作りも可能です。
インタビューメーカーはWeb面接特化型システムですが、オンライン説明会にも活用できるサービスです。
最大1,000人まで参加することができ、質問投稿機能や参加者リストをCSV形式で出力できる機能など、さまざまな機能が搭載されています。導入後も1社にごとに専任スタッフがつき、サポート。セキュリティ面も信頼でき、安心して利用できますね。
プランによって、機能や料金が変わるので自社にあったプランを探してみてください。
V-CUBE セミナーは、ライブ配信と録画配信(オンデマンド配信)のどちらでも配信することができるサービス。
ライブ配信だけではなく、録画配信にもアンケート機能を使用することができるため、就活生の意識調査や理解度チェックを行うことができます。
またライブ配信中であっても、過去の時間の配信を見ることができるタイムシフト視聴が可能。途中参加であったとしても、開始時点からの視聴ができます。
ここでは、実際にどのように開催されているのか企業事例をご紹介します。
日本最大規模のWEB広告代理店のサイバーエージェント。
動画を見るとサイバーエージェントの歴史や主力となる事業内容が分かりやすく解説されています。また動画内ではオフィスの様子はもちろん、実際に社員が働いている様子が伺える点も大きな魅力。
動画からは企業や社員の雰囲気を感じることができ、採用方針も明確に示しているため、就活生としては自分が会社に合うかどうかの判断基準にもなりますね。
各サービスごとに画像が用意されており、事業のイメージが湧きやすい特徴があります。また、動画の中盤ではDMMの企業理念が説明されており、どのような人物を求めているのかも明確です。
オンライン会社説明会の動画を作成する際にはどのような人に応募してほしいのか明確にすることも重要です。
WIZは会社説明の動画を複数に分けており、この動画は広報PRに絞って説明が行われております。
広報PRの仕事内容を解説していたり、実際に部署で働いている社員が説明してくれるため、入社後の業務が分かりやすいです。WIZのように会社説明会の動画を複数に分けることで自分が見たい動画だけを視聴できたり、1つ1つの動画が短いので集中力が続きやすいというメリットもあります。
GMOペパボのオンライン会社説明会は約2時間と非常に長い動画です。
実際の会社説明会の様子を動画撮影したものをYouTubeにアップしており、説明会も動画撮影を意識して行われています。
動画の冒頭はマスコットキャラクターが登場しクスッと笑える内容。説明会ではダンサーが踊ったり、説明をする人がコスプレをしていたりとかなりユニークな企業であることがわかります。会社説明会にこれだけ力を入れている企業は多くないでしょう。
kmGroupの会社説明会はYouTubeのエンタメ動画を見ている感覚で楽しむことができます。
会社の説明会の途中にも事業内容を説明するために別の動画を挿入するなど見ている人が飽きない工夫が数多く見られます。これからオンライン会社説明会を導入しようと考えている方はkmGroupのようにエンタメ要素を取り入れた動画を作ってみるのも面白いかもしれません。
リアルタイムで配信したことで、まるでテレビの実況中継のような臨場感に。オンラインであっても、ライブ配信で企業のリアルな雰囲気を届けることが可能です。
▶︎制作事例:新潟県主催「新潟県企業見学ツアー ONLINE」【ライブ配信サポート】
全国にホームセンターを展開するカインズのWEB企業説明会です。約45分の動画の中には、会社概要やサービスの紹介のほか、社員インタビュー、人材育成についての制度なども紹介され、一本で会社の魅力が伝わるような構成になっています。
栃木県の食品商社「株式会社ニッカネ」は、業界紹介や選考の流れなど、各テーマに分けてWEB上に会社説明動画を公開しています。テーマに分けることで学生たちは欲しい情報をピンポイントで選ぶことができますし、もう一度見たい場合にもたどり着きやすくなります。
配信方法と利用するツールによります。
ライブ配信でカメラ機能がついているツールを使用すれば、参加者の顔を見ることができます。
Face toFaceのコミュニケーションを大切にしたい場合は、カメラオンの説明会を実施することをおすすめします。
利用するツール・料金プランによりますが、ほとんどの配信サービスが1人~1,000人の規模感です。
しかしウェビナー用の配信サービスとなると最大人数はさらに多くなります。
zoomの場合だと有料プランで500人までですが、ウェビナー契約をすることで最大10,000人まで参加することがが可能に。
最大人数が増えるほど料金も高くなるため、どの配信サービスを利用するか、検討が必要です。
考えられる選択肢としては、2つあります。
1つはタイムシフト視聴が可能な配信サービスを利用すること。もう1つはライブ配信を録画しておき、オンライン説明会終了後に録画映像を配布することです。
しかしタイムシフト視聴であっても、視聴に遅れがある分、視聴できない部分が出てきてしまうため、ライブ配信を録画しておくことが一番でしょう。
採用市場は大きな変革期を迎え、今後さらにオンライン説明会の導入を検討する企業が増えていくことが予想されます。この記事を参考に、オンライン説明会の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
弊社(リプロネクスト)では、動画制作はもちろん、オンライン説明会の企画から運営までをサポートさせていただいております。「こんな説明会を実施したい」「費用感はどれくらい」など、お気軽にこちらからご相談ください。