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  • 2022/11/08
  • 2024/04/11

VR広告とは?種類や導入メリット、活用事例3選を解説

VR市場の成長の中で、新たな広告手法として注目を集めているのが、VR広告。

従来の広告とは違った効果やメリット、特徴があるVR広告ですが、まだ詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、VR広告の効果や種類、活用事例などをご紹介します。

VR広告について知りたい方やVR広告の活用を検討している方はぜひ、参考にしてください。

1.VR広告とは

VR広告とはその名の通り、VR技術を活用した広告のこと。VR動画を広告配信する方法やバーチャル空間に広告を設置する方法があります。

これまでの広告は“見るもの”ですが、VR空間では商品やサービスの疑似体験もできるため、VR広告は“体験する”広告といえます。

また疑似体験だけではなく、これまでの広告のように仮想空間の中で街中に広告を設置し、配信する方法も。まさに仮想世界と現実世界が融合された広告です。

2.VR広告の効果

これまでの広告媒体では、注意・興味段階までの行動促進が限界でした。

テレビCMであればスマートフォンを触りながら見る、ラジオCMでは車の運転や勉強しながら聞くことが多く、積極的に興味を持ってもらうことは簡単ではありません。また動画広告の場合スキップもできるため、そもそも広告自体をユーザーに見てもらえないこともあります。

しかしVR広告では商品やコンテンツを疑似体験することができるので、ユーザーが能動的に広告を見るようになり、広告で消費者行動の過程を一気に進めることができます。

また、VR広告と同じような効果を持つ360°動画の広告効果を測るデータとして、Googleは360°動画の広告効果が高いと結論づけています。同様にコカ・コーラの360°動画広告は、最後まで視聴者が広告を見終えるビュースルーレートが、標準的なインストリーム動画広告よりも36%高かったという結果を発表。

VR広告には、ユーザーの注意・興味を引きつけ、次のアクションを起こしやすいという大きな効果があるといえますね。

3.VR広告の種類

VR広告は大きく2種類にわけられます。

  1. VR空間に広告を掲載
  2. VR動画を活用

それぞれ特徴や効果も変わってくるので、目的に応じた使い分けが重要です。では、詳しくご紹介していきます。

3-1.VR空間に広告を掲載

VR空間(仮想空間)に現実世界と同じような町並みを作り上げ、そこに広告を設置する方法です。

普段何気なく過ごしている現実世界では、あまり気に留めることのない広告。そのため、VR空間に現実世界と同じように広告を設置して効果があるのか?疑問に思う方もいらっしゃると思います。

VR空間の場合、ユーザーは興味を持って周囲を見渡す傾向があり、広告を見つけやすくなります。またユーザーの視線情報から、広告の効果を測定できるプラットフォームもあるため、これまでの広告よりも効果を測り、改善しやすいことも特徴です。

3-2.VR動画を活用

VR動画を作って、YouTubeやFacebookで広告として配信する方法です。

VR動画広告の魅力はなんといっても、商品やサービスを使用する疑似体験ができること。画像や2Dの動画では伝わらない魅力を伝えやすく、商品やサービスを購入した際のイメージがつきやすいことが特徴。

これまでの広告の場合ユーザーは受け身になりがちでしたが、VR動画広告の場合、視線を自由に変えることができるため能動的に広告を視聴しやすく、注意・興味を抱きやすくなります。

4.VR広告のメリット

続いては、VR広告の具体的なメリットについて、従来の広告と比較しながら説明していきます。

  1. VR特有の没入感で体験を届ける
  2. ユーザーの視線までも定量的なデータとして集計できる
  3. 自然な流入が期待できる

4-1.VR特有の没入感で”体験”を届ける

通常の動画広告とVR広告の大きな違いは、VR特有の「没入感」。テレビCMやYouTube等で配信される動画広告では、企業や商品のイメージ・印象を短い時間で伝えるということに重きが置かれるのに対し、VRでは体験そのものを伝えることができます

例えば、ハウスメーカーがVR広告を出すとすると、消費者が実際にその物件に足を運んだかのような体験を実現することが可能。従来の動画広告とは一線を画すものとなり得る可能性を秘めています。

4-2.ユーザーの視線までも定量的なデータとして集計できる

高性能VRゴーグルであるHMD(ヘッドマウントディスプレイ)では、高度なトラッキング機能が搭載されています。中でもVR広告において活用されているのが「アイトラッキング」。これはユーザーの視点を感知するというものです。

VR空間で広告を掲載するケースの場合アイトラッキングを活用して、ユーザーの視点・視線を定量的に把握し、ユーザーが広告を認識した場合にのみ課金されるという仕組みも。

この視線のデータを活用し、改善していくことにより、最適なVR広告を配信することが可能になります。

▶︎▶︎関連記事:VRトラッキングとは?【VRの専門用語紹介】

4-3.自然な流入が期待できる

従来の動画広告では、映像コンテンツ(テレビCMやYouTube等)の最初や途中に流し、一方的に見せるというものが主流でした。VR広告の場合、基本的にユーザーが能動的に視聴できるものが主流。

ユーザーは注意・興味を持ちながら、周囲を見渡すため、現実世界の広告よりも見つけやすくなります。しかも、VR広告では視線を一定時間そこに留めたり、何らかのアクションをすることで、広告で配信しているコンテンツをすぐに体験できます。

したがって、ユーザーは仮想空間の中で、街中にある看板を見るような感覚で自然な流入を期待することが可能です。

5.VR広告のプラットフォーム4つ

ここでは、VR広告を掲載するプラットフォームについてご紹介します。プラットフォームによって特徴も異なるので、ぜひ参考にしてください。

  1. VRize Ad
  2. adverty
  3. Facebook
  4. Google

5-1.VRize Ad

東京都渋谷区に拠点を構える「VRize Ad」。

VRコンテンツ内で動画広告を配信しているプラットフォームです。具体的には360°動画広告や、VR空間内への動画・CGオブジェクト広告を扱っています。また機械学習をベースにした配信アルゴリズムが、より興味・関心を抱くユーザーへ広告を届けるので、広告の効果も発揮されやすくなります。

▶︎▶︎VRize公式サイトはこちら

5-2.adverty

スウェーデンのVR広告プラットフォームを手掛ける「adverty」。

VR空間の一部に広告を配置し、ユーザーの視線情報からユーザーが広告を認識したかどうかを計測。広告がユーザーから認知される度に課金されるシステムとなっています。

このシステムであれば、無駄なお金を支払わずに済みますし、広告の効果を測定・改善できるので、高い費用対効果を期待できます。

▶︎▶︎adverty公式サイトはこちら

5-3.Facebook(Meta)

世界最大級のSNSプラットフォームを運営する「Facebook(Meta)」。

Facebookは、2014年に世界最大のVRヘッドマウントディスプレイ開発会社の「Oculus」を買収、2021年には社名を「Meta」に変更し、VR業界においても存在感を放っています。

そんなFacebook(Meta)ですが、仮想空間で現実世界のように人々とコミュニケーションをとれるVRプラットフォーム「Horizon World(旧 Facebook Horizon)」を開発・運営しています。

自身がアバターとなり、仮想空間に入り込むことができ、オンラインイベントやゲーム、フィットネス、さらには仕事など、様々な活用シーンが想定されます。

▶︎▶︎Horizon World公式サイトはこちら

5-4.Google

2014年に、モバイルで楽しむことのできる安価なVRヘッドセット「Cardboard」を発売し、YouTubeでもVR360°動画のアップロード・閲覧に対応しているGoogle。VRプラットフォームとしてもかなり注目を集める存在となっています。

またキューブ型の広告オブジェクトをVR環境内に配置し、そのオブジェクトに何らかのアクションを起こすと動画広告が拡大表示されるシステムを開発しているなど、VR広告に対する動きも活発になってきています。

▶︎▶︎Google AR & VRページはこちら

6.VR動画を活用した広告事例3選

ここでは、VR動画を活用した広告事例をご紹介していきます。

VR動画はYouTubeやFacebook等で広告として配信することができるので、事例を参考にしながら、VR広告の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

  1. コカコーラ社
  2. グリコ
  3. 東京エールワークス
  4. NTT×電通

6-1.コカコーラ社

コカコーラ社がadvertyのプラットフォームを活用し、VRゲーム内に配信している広告です。

VRゲームの場合、ユーザーは空間の景色など、周囲に興味を持ちやすく、広告を見る機会も自然と増えていきます。また、この広告の場合、ゲームコンテンツの邪魔にもなっていないので、ユーザーにネガティブな印象を持たれることも少なくなります。

6-2.グリコ

動画では、綾瀬はるかさんが360°異なる方向に登場。そのため、ユーザーは自身で視線を変えながら視聴することになり、能動的に動画を視聴できます。

このVR広告のように、自身で視点を変えられることでユーザーも飽きを感じにくく、最後まで視聴するユーザーも増えます。最後まで視聴してもらえることで、メッセージも届けやすくなりますね。

6-3.東京エールワークス

こちらはVRtipsを運営するリプロネクストが制作した「東京エールワークス」のVR動画。

自宅でビール工場の見学気分が味わえるVRコンテンツ「TOKYO ALEWORKS バーチャル・ブリュワリーツアー」の告知動画として制作・配信いたしました。

本編動画は、自宅でビール製造の過程や東京エールワークス様の特徴を知ることができるコンテンツになっており、告知動画もVR動画にすることで本編動画のイメージが掴め、楽しみになるような内容に仕上げています。

さらに詳しく知りたい方は、下記の制作実績からご覧ください。

▶︎▶︎制作実績:東京エールワークス 様【バーチャル・ブリュワリーツアー制作】

6-4.NTTと電通がVR空間における広告モデル実証を始動

NTTと電通は、未来のXR(VR、ARなどの技術の総称)市場の拡大と社会実装に向けて、VR空間における広告事業の在り方を検討するため、広告モデル実証を始動。

この広告モデル実証が行われた「東京ゲームショウ VR 2021」では、VR空間内に広告を複数設置し、効果を計測・比較・検証しました。

近年、VR空間でバーチャルイベントが開催されることが増えつつありましたが、そのVRイベント空間における広告事業の在り方にも注目が集まっています。

この取り組みにより、XR技術が発達し、VR空間での広告事業の在り方も普及していけば、広告の形が大きく変わるかもしれません。今後の展開にも注目です。

7.まとめ

これまでの広告は、いかにユーザーの注意・興味を引き、メッセージを届けるかということに重きが置かれてきました。しかしVR広告は、届けたいユーザーに広告を届けることができ、ユーザーも受け身で広告を受け取るのではなく、能動的に広告に触れることができます。

技術が発達するにつれて、活用シーンも可能性も広がっていくVR。それに伴って、VR広告の可能性も広がっていきます。今現在も効果的なVR広告ですが、今後の進展も注目です。

VRtipsを運営しているリプロネクストでは、VR広告について企画・制作・公開までをサポートしています。「こんなコンテンツは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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